山遊塾With You

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越後の名山・守門岳に登って来ました。

2022年08月01日 | 登山
 守門岳はスキー登山の山として、山スキー愛好家には古くから愛されてきた山でした。今では日本300名山のひとつに加えられているせいか、中級山岳愛好家には人気の山のようです。この山に下界の暑さから逃れようと行ったのですが。


 二口コースの登山口の駐車場はまったくのガラ空きで、ここを7月31日の夜明け早々の4時半にスタートしました。


 本高地沢に架かる猿倉橋を渡ると登山届のポストがあって、ここが保久礼小屋を経由して大岳に至るコースと、護人清水を経て一直線に
主稜線を目指すコースの分岐になっています。私は先に大岳を登ることにしていたので、当然左の保久礼への道を選び二分キャンプ場へ向かいました。


 暫くは舗装された道を登って行き、二分キャンプ場からは保久礼小屋下まで下草の生えた今は使われていない林道を歩きます。


 足元にはこんな大きくて派手なキノコも生えていました。


 1時間かかって保久礼小屋下に到着。年を取るとなかなか足が思うように上がらないもので、もうここで顎が上ってくる始末。


 これから先を見やると長い階段が続きます。階段登りは結構こたえるのです。


 階段登りと赤土のヌルヌル道が続き、やっと着いたキビタキ清水で大きな赤ガエルに遭遇。キビタキ清水は強烈に冷たい清水でした。


 キビタキ清水からすぐにキビタキ小屋に着きました。簡単な造りの避難小屋です。大雨に見舞われたらこれでも助かります。


 第二展望台と記された札が吊るされていました。ここからの眺めは生憎霞んでいて遠くの方は良く見えませんでした。


 午前8時丁度に大岳山頂に到着。猿倉橋を出発してから3時間半かかったわけです。思っていたより時間がかかりました。そしてめちゃくちゃ汗をかきました。さらに驚いたことには先に着いていた人が6人もいたことです、駐車場には私の車以外に軽自動車が1台あったのみでしたから。


 大岳山頂には三角点や鐘以外に古い石塔があって、それには巣守神社という字が見えました。守門と巣守。調べてみたくなりました。


 大岳から今度は南に方向を変えて守門岳(袴岳)に向かいます。山頂部には少し雲がかかっています。今回選んだコースは兎に角単純明快で、スタートからまず北に向かい、尾根上に出たら今度はひたすらに東に向かうと大岳です。そして主稜線を南に行けば袴岳に行着き、下りは一旦主稜線を北に半分戻り、西に向かってひたすら下ると元の二口登山口に戻れるわけです。私のような年寄りは足腰が弱くなり、バランスも悪いので、木の根や石ころに躓かないように足元ばかりを見て歩いています。それゆえに先を良く見ていないので、つい道を間違えるという阿保なことをしでかします。ところが今回のコースではそんな心配がまずありませんでした。このスクエアなコースは地図読みがあまり上手くない人や老人には適しています。


大岳から南へ細い稜線の道を最低コルまで標高にして約100mほど下り、そこから袴岳まで約200mの登り返しになります。この間にアッサリと二人の登山者に抜かれてしまいました。眼前には黒姫山の鋭鋒が見え、足下には守門川の源流である硫黄沢の雪渓が見下ろせました。標高が低いと言っても流石豪雪の山だけあって、盛夏の時期にあってもまだ雪が残っているから驚きです。






 大岳と袴岳の中間が大岳の分岐で、ここからひと登りで池塘もある草原の青雲岳の頂に着きました。木道が袴岳に向かっいて伸びています。




 9時36分やっと袴岳・守門岳の頂上に着きました。先着者が三人いました。兎に角大汗をかいてしまいました。予想以上に蒸し暑い日で、山頂には風も無く、低く雲が垂れこめてお陰で眺望も楽しめず、という状態でした。




 山頂に10時までいて、先ほどの分岐まで戻り二口尾根を下りました。この道は非常に単純でさして悪い所も無く楽な道です。中間点の二口尾根展望台が丁度標高1000mで、ここが唯一展望が開けていて、振り返るとオカバミ沢に懸かるウワバミの大滝を望むことが出来ました。このころになると空はすっかり晴れ上がり、今度は強烈な太陽が降り注いでその熱い事。






 ブナの森が続くようになると間もなく谷池平で、ここから尾根を離れて急な下りになりました。下る道々に大きなキノコが傘を広げていて、それが結構楽しめました。


 これは熊よけの鐘です。なんとガスボンベのキャップを使っています。




 ほぼ尾根を下り終えた所に護人清水の水場がありました。ここの水も強烈に冷たかったです。


 登山口に飛び出したらそこから平らな道が駐車場まで続いていました。草むらの道のなんと心地よいことよ。


 スタート地点の猿倉橋に午後1時17分に着きました。熱せられたフライパンのような駐車場に着き、靴を脱いで素足でアスファルトに立った途端に飛び上がってしまいました。本当に火傷しそうな暑さでした。でもここに犬を連れてきている人がいました。あー何たる不幸な犬よ。