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PAP-JAPAN代表、川井眞理のお仕事(以外もてんこ盛り)日誌

儲け追求だけが起業じゃない

2009-02-08 | シニア情報
何年かぶりに神戸市営地下鉄に乗って取材に。
(地下鉄は何度か利用したことがあるのに勘が戻らず、山手線に乗れば早いのに間違えて海岸線に乗ってしまって遅刻したのはいただけない。)

本日のシニア起業家は閑静な住宅街にある自宅一角でステキな喫茶店を開業、得意のアコーディオン演奏で定期的に歌声喫茶を開いているYさん。
別の会場で初めてYさんのピアノ演奏を聴いた時はびっくりした。

というのも触れ込みが゛バイエルのみしか卒業していないピアニスト゛だったから。
が、心配は無用。
ちゃーんと有名な「ちょうちょ」の、誕生から年金生活(!)までの一生を追った変奏曲が出来ていた。

実は今回の取材はほぼ100%私の興味で決行したようなもの。
つまり掲載先未定。
詳細は省くが、「今度の取材候補はこんな起業家です」と告げた時点で寄稿先から「(半分余暇活動のような)゛生きがい起業゛でなく、もっと真剣にビジネスに取り組んでいるシニアを取材してください」と言われたことによる。

昨秋、元々の寄稿誌が閉鎖され、中小企業?の社長を読者とする誌面に『がんばれ!シニア・ベンチャー』掲載が移動して以来、私の紹介したいシニア起業家と編集部との間で少しミスマッチが起きている。

だが一見趣味と思われがちな起業でも本人は真剣そのもの。
実際、年金生活までにはまだ4年余りある。
編集部の好む起業家とちょっと違っているのは、Yさんが楽しさを目一杯味わいながら起業していることだろうか。

でもYさんが歌声喫茶を開くお陰で、遠くに住むお年寄りにとっては出かける場所(社交場)が生まれる。
新しい友だちが出来、声の出なくなっていた人が声を取り戻したりする。
狭い個室で他人が歌っている間、常に自分が次に歌う曲を探しているようなカラオケと違い、皆で一つの物を作り上げる楽しさがある。

合唱だから疲れたら休むのも自由。
自分の好きな歌だけ、知ってる曲のみ参加すればいい気楽さが心地良い。

これは予防介護の視点から見るとれっきとした社会貢献型起業だ。
社会起業家のくくりに入るかもしれない。
本当はパソコンを見られない高年齢の人にこそ、こんな元気の出る情報を届けたいと考えている私がいる。

さて、どうしたものか――。