Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

授業の極意~「セロの首が」

2008年05月07日 | Weblog
今日は学生向け。

youtubeをはじめとしたinternet動画をこのところずっとあれこれ調べたり試したりしている。そのなかでたまたま行き当たったのがこの動画。20秒に満たない短い動画だけれど,衝撃がすごかった。気づかぬ間に十数回繰り返し再生していた(たぶん君も)・・・で,ふと気づいたのだが,授業の極意はここにあり。

セロの首が


奇を衒(てら)うというのではない。授業を同じようにするわけにはいかないことも,むろん承知のうえだ。しかし,人は面白いこと不思議なことに対しては興味を持ち,自然と学びに向かってしまう。この事実を忘れてはならない。

各教科が取り扱う内容は,子どもたちの興味が自然と向かってしまうような文化のすばらしさを必ず背景にしている。セロ氏のマジックのようにはしないにしても,授業で取り扱う文化によって感動したり不思議を感じたりする,こんなスパイスを少々ふりかけなきゃ。授業ってこんな工夫が大切だよね。授業をするとき,単に「生徒は授業だから聞かなければならない」と開き直って淡々と進めるのと,生徒が自然と学びに向かうようにこれらの要素を取り込もうと努力するのとでは,大きな違いがある(これは授業者の内なる覚悟として。生徒への要求はまた違うこともある。)。

さてさて,無粋なことだが簡単に振り返ってみると,動画を見た自分が行っているのは,

(1) 首の位置に不自然さを覚える。
(2) 通常の首としてはあり得ない位置にあることが分かる。
(3) 見間違いではないかと確認する。
(4) 見間違いではないことが分かる。
(5) 見間違いでないことは不自然なことと思い,再確認を何度も繰り返す。
(6) 不自然のあるいは不思議の原因を探ろうと何度も見直す。
   ・
   ・
   ・
といったことだ。結局この不思議は解明できない・・・できないからマジックなのだが・・・やはり自分から何度も見てしまう。見せられるのではなく魅せられる。各教科が取り扱う文化のよさを素材にして,生徒が「面白かったからあっという間に1時間経っちゃった」と言える,そんな授業づくりにトライしてみないか。
コメント
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