Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

作曲家論 : シューマン第2回 (No.1381)

2006-09-25 22:21:43 | 作曲家・シューマン(1810-1856)
 真っ先に述べる必要なことがある。

シューマン は素晴らしい一流の作曲家だが、旋律の不足に生涯悩まされた「世界初の作曲家」である



 シューマンのピアノ曲は素晴らしい! 特に「歌曲の年」の前までに作曲された作品の素晴らしさは、その中に「妻クララへの思い」が込められていようとも、「他の女性への思い」が込められていようとも、名作である。
 ・・・が、シューマンは 同じ年生まれの ショパン だけでなく、1才年下の リスト に比べてさえも、

旋律線 = メロディーライン が思い浮かび難かった作曲家


である。
 「作品1」を「アベッグ変奏曲」のような「自分の創作とは思われ難い主題」の変奏曲でデビューした作曲家は、シューマン以前には(名を為した作曲家では)皆無。 最小に言って(交響的練習曲作品13の主題だけでなく)「作品番号1桁時代」は、主題は「パクリまくり」であった。素人作曲家の無名作品だけでなく、シューベルトやパガニーニのメチャ有名作品もある。
 私高本個人としては、「歌曲の年」までで、ほぼ全ての才能を吐き出してしまったと思える作曲家。但しその後の作品であっても、「ピアノ協奏曲イ短調 op.54」1作だけは、なぜか素晴らしい!

 今年は「シューマン没後150年」である。川上敦子も佐伯周子も特に記念する演奏会はしないので、これまで取り上げて来なかった作曲家であるが、一流作曲家である。 なぜか「一流ピアニストの全曲録音」が存在しない。この辺りが、ショパンなどに比べて低い評価を得る原因なのだろうか?
コメント
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