「美しき水車小屋の娘」にて『見落とされている2点』がある!
色彩について。第10曲までは「青」、第12曲からは「緑」
これについては、これまで随分当ブログで書いて来た。興味ある方は読んでほしい。
主人公(&小川)の「美しき水車小屋の娘」の呼び方変遷
これは、「プログラムノート」の各曲解説で述べたのだが、ここでもう1度纏めておく。私高本が読んだ全ての曲目解説で書いていない摩訶不思議なことである。私高本が岡原慎也から学んだ(「叩き込まれた」の方が実態に近いか?)ことで最も重要なポイントの1つが
シューベルトが作曲した言葉の細部(ニュアンス)に注目して、ピアノ伴奏や器楽曲にも応用すること(岡原慎也:談)
がある。
「いとしい」などの言葉が並んでいるフレーズで、パガニーニ や リスト ばりに「スタカートでバシバシ弾く」は、少なくともシューベルトには無い(爆) 今回の「佐伯周子 の ピアノ」は「シューベルト指示に忠実」なので、安心してほしい。
史上初の超大作連作歌曲「美しき水車小屋の娘」で最も注視しなければならないのは、「青と緑」ではない。
シューベルトが「改題」してまで付けた「美しき水車小屋の娘」題名通り「娘」が最重要!!!
2度も妻に捨てられた(=離婚された)私高本が断言する。「男の最大の関心は女性!」と(爆
整理したい。「粉挽き屋の娘」への呼称の変遷である。
第4曲「小川に寄せる感謝の言葉」:「Muellerin 水車小屋の娘」(まだ会っていない!)
第5曲「仕事を終えた宵の集いで」:「die schoene Muellerin 美しき水車小屋の娘」
第8曲「朝の挨拶」:「schoene Muellerin 美しき水車小屋の娘」
第9曲「水車職人たちの花」:「Liebchen Auge いとしい娘」
第10曲「涙の雨」:「Auge 娘」(たった1度のデートの瞬間!)
第11曲「僕のものだ!」:「Die geliebte Muellerin いとしい水車小屋の娘」
第13曲「緑色のリュートのリボンで」:「Liebchen いとしい君」
第14曲「狩人」:「meinen Schaetzchen 私の宝」
第15曲「嫉妬と誇り」:「deine Muellerin 水車小屋の娘」
第16曲「好きな色」:「mein Schatz 私の宝」
第17曲「邪悪な色」&第18曲「枯れた花」:「sie=she 彼女」
第20曲「小川の子守歌」:「boeses Maegdelein 邪悪な小娘」
この「微妙なニュアンス」を 佐藤雄太 + 佐伯周子 が絶妙な演奏で奏でる。パドモア とかに騙された人は是非是非聴きに来てほしい。
「リリック・テノール + シューベルト弾き」だと、どこまで「シューベルトの意図」を再現できるか!
を。期待して下さい。