10年ぶりの来日公演であったが、「演奏家の勘」が冴えなかった1夜となってしまい、残念である。次回来日に期待したい。
リツキーは、「音が濁らない」ことに最大の留意を払い、見事に実現していた。ショパン自身が「長いペダリング」を指示しているフレーズでも、音の濁らないことように、踏み換えて行く。遅めのテンポ設定と相まって、アーティキュレーションを変化させ、微妙なニュアンスの違いを浮き立たせる。しかし
1.テンポが定まらず、ソナタの再現部やロンドの主題回帰が変奏のように聞こえ
2.ダイナミクスが pp~mf の間なので、力感が感じられない
の2点が残念。「期待のアンコール」(← このファンも多い)も2曲のみで「リツキーらしさ」の片鱗が見えなかったのも残念。しかもシューベルトの編曲モノ(劇音楽「ロザムンデ」から第9曲バレエ/編曲者不明の短縮版、「白鳥の歌」から第12曲「浜辺にて」/リスト編)だけだったことも、「全ショパンプログラム」とは大いに違和感があった。リツキー自身が不調を感じていたのでは無いだろうか?
リツキーは、「音が濁らない」ことに最大の留意を払い、見事に実現していた。ショパン自身が「長いペダリング」を指示しているフレーズでも、音の濁らないことように、踏み換えて行く。遅めのテンポ設定と相まって、アーティキュレーションを変化させ、微妙なニュアンスの違いを浮き立たせる。しかし
1.テンポが定まらず、ソナタの再現部やロンドの主題回帰が変奏のように聞こえ
2.ダイナミクスが pp~mf の間なので、力感が感じられない
の2点が残念。「期待のアンコール」(← このファンも多い)も2曲のみで「リツキーらしさ」の片鱗が見えなかったのも残念。しかもシューベルトの編曲モノ(劇音楽「ロザムンデ」から第9曲バレエ/編曲者不明の短縮版、「白鳥の歌」から第12曲「浜辺にて」/リスト編)だけだったことも、「全ショパンプログラム」とは大いに違和感があった。リツキー自身が不調を感じていたのでは無いだろうか?