「モモ」 （ミヒャエル・エンデ）

このファンタージこそ現在の日本を予言した作品ではないかなと思う。
とりわけこの作品の「時間貯蓄銀行」は、先進国中で最悪なサービス残業や過労死をさらに押し進めようという「残業ゼロ法案」等によって、日本社会は完全に破壊されてしまうのではないかと思う。

日本の官僚を頂点とする特権的支配層が、民営化・グローバル化・構造改革等・・という錦の御旗のもとに、税金や国民共有財産を強奪し続けるというならば・・
それを再び換骨奪胎する思想やアイデアが必用なのではないだろうか？
「時間貯蓄銀行」に関しての以前の僕のアイデアのようなものが、それらすべてについて必要なのではないかと思う。

僕が以前日記に書いた「時間貯蓄銀行」構想はー
個々人がボランティア等の社会貢献活動で奉仕した時間を通帳に貯蓄して、本人や家族が介護や天災・事故・病気等で奉仕した時間プラスアルファーを、他の誰かから奉仕してもらえるシステムだ。
これは企業についてもあてはめるべきシステムだと思う。社会貢献や自然保護活動に積極的な企業と、それとは正反対の脱税・重大な過失・自然破壊活動を繰り返す企業への制裁や援助とを、もっともっと罰則＆課徴金以外でも差別化すべきではないかと思う。

母の介護をして痛切に感じたのは、何か要用の時の代行や、買い物や家事の代行にしても気軽に頼めるシステムがあるととても楽になるのにナーと感じたものだった。
障害者や老人にとっては、車の代行や家事だけでも非常に心強いのではないだろうか。

最初は特別な仕事だけだった派遣労働があらゆる職種へと適応されて、日本の労働環境や年金システムが完全に破綻させられてしまったように・・
時間に関しても、早急に相互扶助的なシステムの構築が必要なのではないのだろか？