詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

詩 地図

2010年01月04日 | 
ずっと昔から
地図一枚を持ってのぶらり旅が好きだった

そんな旅とはうらはらに
ぼくも 
いつの時代の人間も
私欲のための地図ばかりを作ってきたような気がする

狩りの場所を記した地図や
航海のための地図や
思い出の中のきみに出会うための地図

地図は
理解のための第一歩だったのかもしれない
理解が
愛や憎しみのための第一歩であるように
理解の広がりが
ぼくらの世界の広がりだったように

誰もが 
初めての記憶から 死のときまでの
自分だけの地図を作るべきだ
疑問符が感嘆符に変わった場所の記憶のために

世界は いつだって
溢れるばかりの疑問符に満ち満ちているから
青い森で空を見上げたとき
海のあまりの広さに絶句したときの記念のために
きみの地図は書き残されねばならない