詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
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ラブレス(R15+)

2021年05月02日 | 映画

離婚協議中のボリスとジェーニャの夫婦。それぞれすでに別のパートナーがいて、早く新しい生活に入りたいと苛立ちを募らせていた。12歳になる息子のアレクセイをどちらが引き取るかについて言い争うふたり。耳をふさぎながら両親の口論を聞いていたアレクセイはある朝、学校に出かけたまま行方不明になってしまう。 ※本作はR15+指定作品となります。15歳以上のお客さまはご覧いただけます。

キャスト
出演:マルヤーナ・スピヴァク、アレクセイ・ロズィン、マトヴェイ・ノヴィコフ、マリーナ・ヴァシリイェーヴァ
スタッフ
監督・脚本:アンドレイ・ズビャギンツェフ 脚本:オレグ・ネギン
ラブレス(R15+)
アカデミー賞外国語映画賞ノミネート! 映画史に残る慟哭のクライマックス。ロシアの鬼才アンドレイ・ズビャギンツェフが放つ、最高傑作!!
離婚協議中のボリスとジェーニャの夫婦。それぞれすでに別のパートナーがいて、早く新しい生活に入りたいと苛立ちを募らせていた。12歳になる息子のアレクセイをどちらが引き取るかについて言い争うふたり。耳をふさぎながら両親の口論を聞いていたアレクセイはある朝、学校に出かけたまま行方不明になってしまう。

コブリック大佐の決断

2021年05月02日 | 映画

アルゼンチン独裁政権下に行われた、逮捕者を生きたまま川に落とす“死の飛行”。非情な任務に耐えられず逃亡したコブリック大佐は田舎に身をひそめて暮らすが、やがて追い詰められささやかな幸せを奪われる。無残に命を奪われた人々に報いるため、脅威に立ち向かう決意を固める。実話を題材にした社会派サスペンス。

キャスト
出演:リカルド・ダリン オスカル・マルティネス インマ・クエスタ
スタッフ
監督・脚本:セバスティアン・ボレンステイン
コブリック大佐の決断
1976年から8年続いたアルゼンチン軍事独裁政権下の汚点、逮捕者を生きたまま川に落とす“死の飛行”を題材にした社会派サスペンス。任務を拒否して軍から逃亡したパイロットが、愛と尊厳のために立ち上がる。
アルゼンチン独裁政権下に行われた、逮捕者を生きたまま川に落とす“死の飛行”。非情な任務に耐えられず逃亡したコブリック大佐は田舎に身をひそめて暮らすが、やがて追い詰められささやかな幸せを奪われる。無残に命を奪われた人々に報いるため、脅威に立ち向かう決意を固める。実話を題材にした社会派サスペンス。

島々清しゃ

2021年05月02日 | 映画

美しい海に囲まれた沖縄の慶良間諸島。小学生のうみは、耳が良すぎるために周囲の音に過敏で、他人ともうまくコミュニケーションがとれずにすっかり心を閉ざしてしまっていた。ある日、ヴァイオリニストの祐子がコンサートのために東京から島にやってくるが、彼女との交流がうみの心に少しずつ変化をもたらしていく。

キャスト
出演:伊東蒼 安藤サクラ 金城実 山田真歩 渋川清彦
スタッフ
監督:新藤風 脚本:磯田健一郎
島々清しゃ
「転がれ!たま子」の新藤風監督が沖縄民謡の名曲『島々清しゃ』をモチーフに、心を閉ざした島の少女と東京から来たヴァイオリニストとの交流を描く。主演は「湯を沸かすほどの熱い愛」の伊東蒼、共演に安藤サクラ。
美しい海に囲まれた沖縄の慶良間諸島。小学生のうみは、耳が良すぎるために周囲の音に過敏で、他人ともうまくコミュニケーションがとれずにすっかり心を閉ざしてしまっていた。ある日、ヴァイオリニストの祐子がコンサートのために東京から島にやってくるが、彼女との交流がうみの心に少しずつ変化をもたらしていく。

労働者の命を守れ!官邸前メーデー/アクティブなユニオンが声上げる

2021年05月02日 | 気狂い国家

労働者の命を守れ!官邸前メーデー〜アクティブなユニオンが声上げる

 

動画(5分46秒)

 5月1日メーデー。午後2時すぎ首相官邸前に組合旗をもった労働者が多数集まってきた。全労連・全労協の中央メーデーがオンライン開催になる中、東京東部労組が官邸前メーデーアピール行動を提起した。「感染予防対策をしつつ、自粛ムードに抗して、闘うメーデーの伝統を守ろう」と呼びかけていた。

 官邸前で手にしたプラカードには「自殺者を増やすな」「労働者の命を守れ」「五輪よりも休業補償を」「安全に働かせろ」など切実な声が書かれていた。

 冒頭、呼びかけた東部労組の須田書記長(写真上)は「コロナ禍で労働者の雇用・労働条件がメチャクチャに破壊されている。厚労省発表でも解雇・雇い止めが10万人を超えた。菅政権はゴーツーキャンペーンで利権をあさるだけで、労働者の命をないがしろにしている。官邸に怒りと糾弾をたたきつけよう!」と基調演説を行った。

 リレートークではたくさんのユニオン・団体の人たち約15人が、次々にマイクを握った。東京管理職ユニオン・プレカリアートユニオン・下町ユニオン・国労千葉・全労働者組合・ユニオンネットお互いさま、全国一般全国協などなど。

 総合サポートユニオンの池田一慶さん(写真上)は、労働相談の実態を報告した。「今月から精神疾患の相談が増えている。45歳の人でハローワークに200回通い115社に応募したが1社も採用されずに、精神をやられた人がいる」「一方、いまの政権・政策に問題があると気づきはじめる人も増えている。労働相談の場は相談ではなく怒りの場になっている。いま寄せられているのはテレワークの非正規差別。ツイッターを通して非正規女性たちの組織化も始まっている」と。ひどい実態の中にも希望がみえてきたことを報告した。

 

 約1時間の集会の最後は、官邸に向けてのシュプレヒコール。参加者が官邸に近づくために横断歩道を渡ろうとすると、多数の警察官があわてて阻止線を張り、制止する場面もあった。こうして、官邸前メーデーはアクティブなユニオンの怒りの「祭典」となった。(M)

 


米国労働運動 : アマゾンでの敗北と今後

2021年05月02日 | 歴史

【解説】先月報道したアマゾン社での組織化はバイデン大統領の後押しがあったにもかかわらず失敗した。その敗北が明らかになった5日後にレイバーノーツ誌が掲載した記事を翻訳した。まだ敗北の原因・経過を分析した記事にはなっていないが、労働運動の大きな流れの中で占める位置を明らかにしている。(レイバーネット国際部 山崎精一) *毎月1日前後に「レイバーノーツ」誌の最新記事を紹介します。
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アマゾンでの敗北と今後

 4月14日 ジョー・デマニュエルホール(レイバーノーツ・スタッフでオルグ)

 注目を集めたアラバマ州のアマゾン社での組合承認選挙の敗北から、全米の労働組合活動家は何を学べるだろうか?

 全国労働関係局は4月9日、バーミンガム市近郊のベッセマーにあるアマゾン社の発送センターで働く労働者が、小売・卸売・百貨店労働組合RWDSUへの加入に反対票を投じたと、発表した。投票結果は「反対」71%、「賛成」29%だったが、会社側が異議を唱えたために数えられなかった多数の投票を考慮すると、実際の投票率は60対40に近かった可能性がある。

●何を学ぶべきか?

 組合組織化への期待は大きかった。この組織化キャンペーンはマスコミに大きく取り上げられ、ホワイトハウスまでもが支持していた。とはいえ、今回の敗北は大方の労働組合にとって驚きではなかった。アマゾン社は世界で最大企業のひとつであり、米国の労働法の下では組織化が難しいことは知れわたっているからである。

 公の場で組合支持を発言する職場の労働者が少なかったことなど、組織化キャンペーンには心配な点もあった。長年にわたる組合活動の勝利と敗北の経験から、会社側の反対を克服するためには何が必要かということについて、知恵が蓄積されているからである。 特に、アマゾンでの組織化にはこれからも何度も挑戦することになるだろうから、今回の敗北の理由を知ることは我々の助けになるだろう。

 特定の状況下で特定の戦略がどのように有効だったかを、労働組合が学ぶ機会を無駄にするわけにはいかない。そのためには、直接関わった人たち、一般組合員、役員、スタッフが誠実に反省する必要がある。そのような兆しが見えてきたことは喜ばしい。

●敵対的な労働組合法

 アマゾン社は、多くの経営者と同じように、従業員を強制的に集会に参加させて、反組合宣伝を行った。アマゾン社は、郵便局の協力を得て、会社の敷地内に投票用紙を投函するための郵便箱を設置した。しかし、これは監視とみなされる可能性があり、違法なため、再投票が命じられる可能性がある。

 この郵便箱の設置を除いては、残念ながらこれらの反組合攻撃はすべてありふれたものである。組合組織化ではよくあることだし、アマゾン社は他の場所でもよくやっていることだが、脅迫したり、懲戒したり、解雇したりした、というような事実はまだ明らかになっていない。しかし、労働者はどこでもそうであるように、解雇や懲戒処分を恐れて組合支持を明らかにするのを恐れていた。

 現在議会で審議中の組織化保護法PRO(Protect the Right to Organize)があれば、アマゾン社のこのような行為を阻止することができるだろう。従業員を強制的に集会に参加させることは禁止されるだろう。アマゾン社は、交渉単位の決定において発言権を持たないだろう。(組合は、投票開始のわずか数週間前になって、想定していた従業員数の約4倍の数の従業員がいることを知らされた。) 組合の支持者を懲戒処分にしたり、脅迫したり、解雇したりといったよくある違反行為には、重い罰則が科せられることになる。また、組織化保護法では、最初の労働協約について仲裁プロセスを設けることにより、経営側が協約交渉をいつまでも引き伸ばさないようにすることができる。

●我々次第

 組織化保護法があれば、今回の投票の結果を変えられただろうか?それは分からない。発送センターの労働者たちが恐れることなく、立ち上がり、リーダーとして全面に立つことができただろうか? そうかもしれない。

 組織化保護法は、組合承認選挙の前後で状況を変える。選挙や最初の労働協約を勝ち取ることが容易になり、より強力な組合を作るための余地が生まれることは間違いない。労働組合は、労働者に意味のある組織化の権利を与えるこのような法案を求めて徹底的に闘うべきである。

 しかし、依然として、職場の力を構築するために広範な労働者を結集させる、強力で民主的な組織を構築する必要がある。労働者が加入したくなるような労働組合を作る必要がある。組織化保護法にはそれはできない、それは我々労働者に掛かっている。

●一つ闘いに過ぎない

 この敗北は、確かに後退である。しかし、アマゾン社で組織化できるかどうかのテストに失敗したと理解すべきではない。アメリカの労働組合運動の歴史には、大きな勝利の前の敗北、そして勝利の最中の敗北に満ちている。

 確かに、大きな敗北を喫すると、労働者が組織化を進める意欲を失ってしまうことがある。賢く、徹底して、常に勝利を目指して闘わなければならない。

 しかし、この組合承認選挙が持つ大きな歴史的意義について、メディアの熱狂に巻き込まれてはいけない。もし、マスコミの報道に流されてしまっていれば、労働運動はとっくの昔に終わっていただろう。

 組織化には、選挙戦の最中には気が付かないような波及効果がある。その波及効果は、ポジティブなものもあれば、ネガティブなものもあり、その中間のものもある。それを予測するのは難しい。 今回の損失は、失望の波を引き起こすかもしれないが、他の施設で働くアマゾンの従業員との会話から判断すると、それほど大きな影響はないようだ。いずれにしても、多くの労働者がより良い労働条件を求めて戦い、職場の様々な抑圧と闘いたいと思っていることは確かである。

 多くの労働者が労働組合を望んでいる。アマゾン社で働く多くの労働者が組合を望んでいる。今回、会社が勝ったからといって、その気持ちが変わることはない。

●長い目で見よう

 アマゾンのような巨大企業を相手にした労働組合の戦いは、何十年もかかり、さまざまなことを試し、組織化、再組織化、再再組織化を繰り返す。

 1930年代と1940年代の大規模な組織化活動に参加したオルガナイザーのオーラルヒストリーを集めた素晴らしい本『Rank and File』の中で、シカゴの精肉加工工場で働くステラ・ノヴィッキは、第一次世界大戦直後に鉄鋼や食肉加工での組織化活動やストライキに失敗したことが、数十年後の勝利につながった、と語っている。

 精肉加工工場の労働者が組合承認を勝ち取ったのは、1904年のストライキ失敗から40年後、1921~22年のストライキの失敗から20年後、そしてノヴィッキが組織化を始めてから約10年後の第二次世界大戦中のことだった。

 郵政労働者の団体交渉を合法化するきっかけとなった1970年の米国郵政公社の山猫ストは、郵政労働者の前身である郵政労働組合APWUの結成から65年後のことだった。郵政労組は何十年も前から存在していたが、その多くはロビー活動や福利厚生のための組織であった。しかし、公民権運動、政治的期待の高まり、労働環境の悪化などが重なり、全国規模のストライキにつながった。

 最近では、ノースカロライナ州ターヒールにあるスミスフィールド社の食肉加工工場場で働く何千人もの労働者が、16年の歳月と3回の選挙を経て組合承認を勝ち取った。労働者たちは、労働組合法違反、人種差別、経営側の激しい脅迫などと闘い、最終的に、全米で最も組織率の低い州の一つで大規模な組合承認選挙に勝った。

 草の根労働組織のアマゾニアンズ・ユナイテッド(注)からチームスターズ労組のような巨額の資金を持つ全国労組までが、アマゾン社で組合を作ろうと長期的な闘いに取り組んでいるので期待できる。アマゾンがどのように運営され、どこが脆弱なのかを理解するために時間をかけており、すぐに組合承認選挙に打って出ずに長期的に組織化する方法を模索している。

 レイバーノーツは『職場を変える秘密のレシピ 47』という本の中で、こう述べている、「どんな大きな勝利でも、その前には一連の敗北があったことがわかる。勝つまでは負け続けるのだ」。

*注 : シカゴなど各地のアマゾン社の倉庫などで組織化を行っている団体。労働組合が組織化できない中でも、コロナ禍下の労働者の命と健康を守るための闘いを展開している。

 

世に倦む日日 @yoniumuhibi

2021年05月02日 | 気狂い国家

日本の軽自動車みたいですよね。デザインとコンセプトが。ファーウェイのスマホも、日本メーカー製そのものの使い勝手だった。日本の技術とタッチアンドフィールが中国製品の中にある。日本の製造業がそこに生きている。日本人がやるべき(だった)ことを中国人がやっている。

素晴らしい。燃料費がガソリン車の10分の1で済むと。いよいよ中国車が革命的に世界市場に登場するときが来た。https://news.yahoo.co.jp/articles/ca6d5a9f8e93356d2fe79b98bbae766329cc8aaa 

1日に40人も人が死んで、大阪はペストに襲われた中世ヨーロッパの都市のような地獄だと思うけれど、絵を見ると危機感がまるで伝わって来ない。繁華街を人が平然と遊び歩いている。明日も40人死ぬんですよね。https://news.yahoo.co.jp/articles/4c990ae787481422641c94794548f9bebad0c143 

労働節。1日から5連休。日中友好時代に日本のGWを模して取り入れたもの。北京の天安門広場に孫文の大きな肖像画が立てられます。毛沢東と向かい合わせで。https://news.yahoo.co.jp/articles/bd684 

うわっ。大阪府で新たに1262人の感染確認。41人の死亡が発表。https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210501/2000044996.html 

日本共産党。国内の政治では存在感が小さく、日々影が薄くなっている感がするが、東アジアや世界政治という大きな観点から見ると、存在感が大きいですね。しかもコーナーストーンの位置にある。胡錦濤の「科学的社会主義」路線は、日本共産党のものを借用したものだ。

こっちは無料なんだけれど、よく纏まったテキストですね。特に右翼的なバイアスがあるようには感じない(Wikiの情報にはそれがあるのが普通だが)。コンパクトなサーベイとして有用。今、この二党関係が重要。関係修復と協議が必要だ。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E4%B8%AD%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%85%9A%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82 

輸出で生きてきた日本の製造業が、円安政策(by 安倍晋三)で楽して儲けられるようになり、全然努力しなくなった。余裕の左団扇。リストラと非正規化で内部留保溜め込むのみ。開発投資しなくなり、現場力も落ち、競争力のある新製品が作れなくなった。昔は円高でも売ってたんだよ。高品質と技術力で。
 

大阪府のトリアージの証拠が出ていた。これ、吉村洋文と藤井睦子の示達だと思う。府健康医療部の医療監が出したわけでしょう。府医系技官トップ。府からの正式な現場への指示文書ですよね。でも、こんな通達、この立場の人間の一存で出せるわけがない。吉村と藤井だ。https://www.yomiuri.co.jp/national/20210429-OYT1T50212/ 

大阪で昨日死亡した44人。多い数だ。それぞれ一人一人家族がいて、まさかコロナで死ぬ羽目になるとは思ってなかっただろう。おそらく、多くが高齢者で、冷酷にトリアージされて死んでいるはずだ。社会はコロナの大量死に不感症になっている。きっと戦争になるとこんな感じになるんだろう。
 
そろそろ、立憲民主党も東京五輪中止を要求するときですよね。仮に開催強行しても必ず失敗する。あのとき中止を決断すればよかったという結果になる。いま中止を言わず傍観することは、政府自民党と同じ立場に立つことで、後で(選挙で)同じ責任を問われるということだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/05dd4f67eee80f141326744beda49ed12adb8e7f 
 
日本も見方によれば「大きな政府」をやってきましたよね。アベノミクスの「大胆な金融政策」と「機動的な財政出動」は、まさしく「大きな政府」政策だ。けれども、政府と日銀が湯水のように円を流し込んだ先は、資本家(金融市場・法人税減税・中抜き)で、労働者ではなかった。格差は果てしなく拡大。
 
あと、米国には根強いリバタリアニズムがあって、レッセフェールを要求する。競争に負けた者に税金で施しを与える必要はないという思想がある。勝ち組・負け組があるのが本来的なアメリカだという思想が頑強にある。ティーパーティ運動がそうだった。またぞろ復活するかもしれない。
 
バイデンの「大きな政府」政策。私は賛成だが、今の米国で本当に成功するかどうかは分からない。借金だけ増えてGDPは伸びずという結果になる可能性もある。日本のように。借金漬けが定着して依存症体質になる可能性もある。日本のように。日本の政治家と官僚のような浪費体質になりかねない。
 
バイデンの中間層政策。本当に実行・実現するのならいいことだが、オバマも口では似たようなことを言っていた。結果は格差拡大。労働者を裏切った。裏切ったから票がトランプに流れた。ウォールストリートから献金をもらいながら、労働者の地位や生活を向上させる政策は無理だよ。論理矛盾。

かくも長き不在

2021年05月02日 | 映画

第2次世界大戦後、パリ郊外のうらびれた街角でカフェを営む女性経営者テレーズはある日、自分の店に立ち寄ったホームレスの男性を見て強く衝撃を受ける。彼が第2次世界大戦中、出征し、ナチスドイツに拉致されてから行方知れずとなっていた彼女の夫、アルベールにそっくりだったからだ。テレーズは、過去の記憶を失ったホームレスの男性と寄り添うように交流しながら、なんとか彼の記憶を蘇らせようと懸命に努力を続けるが……。

キャスト
アリダ・ヴァリ ジョルジュ・ウィルソン ジャック・アルダン シャルル・ブラヴェット
スタッフ
監督:アンリ・コルピ
かくも長き不在
第14回カンヌ国際映画祭でパルムドール受賞。第2次世界大戦中、ナチスに拉致された行方不明の夫にそっくりなホームレスが妻の前に出現。だが彼に過去の記憶は無く……。
第2次世界大戦後、パリ郊外のうらびれた街角でカフェを営む女性経営者テレーズはある日、自分の店に立ち寄ったホームレスの男性を見て強く衝撃を受ける。彼が第2次世界大戦中、出征し、ナチスドイツに拉致されてから行方知れずとなっていた彼女の夫、アルベールにそっくりだったからだ。テレーズは、過去の記憶を失ったホームレスの男性と寄り添うように交流しながら、なんとか彼の記憶を蘇らせようと懸命に努力を続けるが……。

〔週刊 本の発見〕『財政赤字の神話~MMTと国民のための経済の誕生』

2021年05月02日 | 政治

毎木曜掲載・第202回(2021/4/29)

民衆のための経済学

ステファニー・ケルトン『財政赤字の神話~MMTと国民のための経済の誕生』(土方奈美訳、早川書房、2020)/評者:菊池恵介
 近年、新自由主義の主要な論拠となっているのが、政府の財政赤字である。「日本の債務残高は1000兆円を超えており、直ちに財政再建に取り組まなければ、たいへんなことになる」。こうして庶民の不安を煽ることで、社会保障削減や消費税値上げなどが正当化されてきた。財政破綻の危機は、国民の同意を調達するのに大きな効果を発揮する。身の丈に合った暮らしを営み、支出が収入を上回らないように倹約しなければならないことは、だれでもわかっているからだ。それゆえ、GDP比世界一位の債務残高を突き付けられ、緊縮政策の必要性を説かれると納得せざるをえない。

 

 だが、このように国家財政を家計に喩えることは、果たして妥当だろうか。また、福祉や教育には財源がないとされながら、金融市場に対しては大盤振る舞いが続くのはなぜだろうか。新自由主義のレトリックとしての「財政赤字の神話」を解体し、民衆(People)のための経済学の可能性を示唆することが、本書の課題である。著者のステファニー・ケルトンは、ニューヨーク州立大学の教授で、現代貨幣理論(MMT)の代表的論客の一人である。2016年と2020年のアメリカ大統領選(民主党予備選)ではバーニー・サンダースの政策顧問を努め、現在は「グリーン・ニューディール」を提唱するアレクサンドリア・オカシオ=コルテスの顧問としても活躍している。

無からお金を作り出す国家の「魔法の杖」

 一般にMMTとは「政府はインフレを引き起こさないかぎり、財政支出を拡大できる」と主張する経済理論として知られる。その根拠は、国家が単なる通貨の利用者ではなく、通貨を発行できる「魔法の杖」を持っていることだ。たとえば、アメリカ、イギリス、日本などの国家は、ドル、ポンド、円などの自国通貨を保有している。これらの国々は、自国通貨を手放したユーロ圏の国とは異なり、通貨発行権を保持しているため、議会の承認さえあれば、中央銀行によって資金を無から作り出すことができる。それゆえ、ギリシャの左派政権のように、ユーロの供給を止められ、資金が枯渇する心配はない。また、自国通貨を金と固定したり、途上国のように巨額の債務をドル建てで負ったりしないかぎり、財政破綻することもありえない。

 それでは、政府の支出にはいかなる制約もないのだろうか。「とんでもない。非常に重要な制約が存在する」と本書は主張する。もし政府が際限なく通貨を発行し続ければ、世の中に出回る通貨の量がモノやサービスの生産量が上回り、物価の高騰が起こるだろう。その結果、人々の購買力は低下し、実質的な生活水準も下落する。それゆえ、財政支出はインフレ率を慎重に見極めながら行われる必要がある。MMTによれば、政府の債務残高が1000兆円を超えようと、なんら問題はないが、過剰な財政支出によるインフレには警戒しなければならない。その調整手段として機能するのが、税金や国債などである。MMTによれば、国家が税金を徴収するのは、じつは財源を確保するためではない。むしろ、市場に出回る過剰な資金を吸収することでインフレ率を調整したり、累進税率を通じて所得格差を是正したりすることが、その本当の役割だというのである。

 それでは、アベノミクスとMMTはどこが違うのだろうか。その最大の相違点は、前者がもっぱら日銀による金融緩和を通じて景気浮揚を図るのに対して、MMTは政府の財政政策を重視する点である。リーマン・ショック後、日米の中央銀行は、ゼロ金利政策を通じて投資や消費を促したり、大量の債権や株式を買い上げたりすることで、金融市場にマネーを注入してきた。しかし、企業が投資や雇用を抑制し、巨額の内部留保を貯め込んでいる状況では、どんなに大量のマネーを注入しても民間銀行のレベルで「ブタ積み」となり、なかなか景気回復に繋がっていかない。「ヒモは引っ張ることはできるが、押すことはできない」というケインズの名言のごとく、金融緩和はローンを奨励することはできても、強要はできないのである。その結果、中央銀行が作り出した巨額のマネーが金融市場を潤し、株価や不動産の高騰を招くなど、新たなバブル経済が進行している。ここに金融政策の限界があり、経済再建のもう一つの手段として、政府の財政政策が要請される理由がある。

自動安定化装置としての「就業保障プログラム」

 それでは、戦後のケインズ主義との違いは、どこにあるのか。その最大の相違は、高度成長期のケインズ主義国家が、道路やダムの建設など、もっぱら公共事業に投資することで景気回復を図ってきたのに対して、MMTの場合、政府が雇用や社会保障などに直接資金を投入することで、完全雇用と物価の安定を目指すことだ。その要に位置するのが、政府の「就業保証プログラム(Job Guarantee Program)」である。労働市場に「パブリック・オプション(公的雇用という選択肢)」を導入し、仕事が見つからないすべての人々に「仕事と賃金と福利厚生のパッケージを提供する」のが、その構想である。

 たとえば、アメリカ全土で1500万人の失業者が存在すれば、そのすべての人々に政府が雇用を保証する。ただし、「どんな仕事でも与えればいいというものではない。失業者に賃金を支払うことを正当化するために無理やりシャベルを渡すような、単純な雇用創出プログラムではない」。政府が保証する仕事は、人と地域社会、環境を大切にするようなケア・エコノミー関連の分野が望ましいと本書は主張する。その内容は、中央集権的な官僚機構によってトップダウン式に決められるのではなく、育児や教育、介護など、地域社会の多様なニーズに合わせてボトムアップ式に作り出されていく。

 さらに、政府が保証する賃金は、最低賃金のような生存ギリギリの水準ではなく、すべての人々が人間らしい文化的生活を営める水準に設定される必要がある。たとえば、パブリック・オプションを時給15ドルに設定すれば、これが事実上、あらゆる仕事の対価を決める指標となる。「それが設定されれば、すべての雇用主がそれにプレミアム(上乗せ)をつけた金額をオファーせざるを得なくなる」からだ。マルクスが「産業予備軍」と呼んだ大量の失業者の存在は、労働市場において賃金水準を引き下げる役割を果たしてきたが、政府の「就業保証プログラム」は逆に賃金水準を押し上げる役割を果たすのである。それは、非正規雇用の拡大によって低迷の一途をたどる需要を回復すると同時に、景気循環の波を抑制する「自動安定装置(ビルトイン・スタビライザー)」の役割を果たすと考えられるのである。

 リーマン・ショック後、世界の政治指導者たちは、巨額の金融支援によって金融機関を救済する一方、公共サービスや社会保障に関しては、財政赤字を理由に厳しい緊縮政策を実施してきた。その結果、世界経済は収縮し、長期の不況にはまり込んできた。そんな政治に対する人々の怒りが、既成政党の凋落とポピュリズムの台頭を招いてきたのである。この閉塞状況にどう向き合うべきか。それに対するバーニー・サンダースやオカシオ=コルテスら、アメリカ急進左派のビジョンが、ここにある。

【アメリカにおける富の不平等】