やっと水曜日にお休みが取れたので
ずっと狙っていた「しゃべれどもしゃべれども」を観てまいりました。
映画を先にするか原作を先にするかちょっと迷いましたが、
「一瞬の風になれ」でとても感動したので
原作を先に読みました。
たとえば三谷さんの「有頂天ホテル」とか周防さんの「それでもボク・・・」とか
そうそう 「かもめ食堂」のように、映画にするために作られた作品と
最近よく観るように、原作のヒットから映画化の道をたどる場合を比べた時、
やはり映画先行の方が計算された映像に感動することが多いです。
もしくは 後者の場合、原作で思い描いたイメージと映画が合致しなかったとき、
あたしの1000円返して 的な気分になることもあるでしょう。
(私はいまのところそこまでがっかりしたことはないです)。
で 今回の「しゃべれども・・・」。
もし原作も映画も観ていらっしゃらないなら、(個人の好みもあるでしょうが)
私は原作を先に読むことをオススメしたいかなぁ。
というのは 原作をそのまま映画にすると、
人間関係がかなり複雑になり、エピソードも増え、映画としてのまとまりが
難しくなること 多々あると思います。
この作品も、それほど複雑なお話ではないのですが、
「詳細は原作を読んで頂戴」的な仕上がりにならなかったのは
余分な登場人物やエピソードをばっさり切って、映画ならではの
流れを作っていたからではないかと思います。
でも 原作を読んでいてもそれが全く不自然じゃない。
逆に (なるほど この人は確かにいなくてもいいか
うまいことやったな)と思わせてしまう。
憎いねぇ・・・。
キャスティングもいいですよ。
主人公の噺家にTOKIOの国分くん。
噺家というと 「タイガー&ドラゴン」の岡田くんの印象が強いけれど
やっぱりこの作品には国分くんでしょう って。
香里奈さんも いままでなんだかこのひとよくわかんないなぁ と思ったけれど
もともとのイメージと役どころが一致して、大変好感もてました。
感涙モノの映画ではないけれど
唯一涙を誘うとしたら、彼女が流す涙のシーンではないかしら。
「東京タワー」のような5cm幅の涙じゃないです。
とりたてて涙を期待するような映画ではないのだけれど
膝の上のバッグの下で、こぶしをちょっと握って うっ!って
涙をこらえる感じ(笑)です。
作品を通してだれもがとても自然体でいるのが、素敵でした。
おばあちゃん役の 八千草薫さんは
原作を読んでいるときのイメージとちょっと違うかも って思っていましたが、
全然! さすが! めちゃくちゃ素敵です。
テレビドラマ「拝啓 父上様」のおかみさんのイメージに近いかもしれませんね。
ここまで書いてもストーリーは見えないでしょ?
よかったら 御覧くださいませ。
上映終了間近なので、間に合いそうもない方は、
文庫化されていてお手軽に原作も読めますので
今回は、ちょっとオススメ度、高いです。
そういえば私はあまり監督さんは意識せずチョイスすることが多いのですが
今回も観終わってから、「愛を乞うひと」の平山秀幸監督だったことに気付きました。
この作品も実は劇場で観ていました・・・。
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