散歩写真をBGP(Back ground Photo)に
日々の徒然、主にたべもの。
わたしの居場所~M's Lunch Boxes



旅の2日目の朝は その日の行動決定に悩む。

決めて行け!って言われそうですが
おおよそ当たりはつけているものの 現地で入手するおびただしい量のパンフを見ると
いろいろ目移りしてしまう。
(ちなみに 印刷物好きのわたくし、行く先々でそういうものを手にしてしまうので
ひと旅終わるとガイドブック一冊分くらいの印刷物を持ちかえることになる)

前日三重塔を見てご満悦だった夫が、
ぜひもうひとつ、国宝になっている大法寺の三重塔も見たいという。
そして 宿に置かれていたパンフを見ていると修那羅(しゅなら)の石仏群というのがある。
近くの安宮神社周辺に並ぶ860体余りの石仏は見ごたえがありそうだと
珍しく その日の行動があっという間に決定。

修那羅も宿から近そうだしと 早々にチェックアウトして
神社に向かう。



駐車場にを止め 石仏群まで800mと言う看板を確認して歩きはじめる。
スタートから結構急な坂道だった…。

そしてどんどん山道が深くなり うねうねと山を昇りはじめる。
(本当にここでいいのか!途中であった分岐点で 道を間違えたのではないか?)
(800mなんて書いてあるから 飲みものもガイドブックも車に置いてきてしまった!)
(そうだ!こういう時の スマホのナビじゃないか!)

と スマホのGPSをオンにして現在地を表示させるも
山中の道なき道に むなしく点滅する矢印……。

そんなことをやっているうちに 夫の姿が見えなくなり



当たりは深い緑 深い谷。…かっこーかっこー…の鳥の声だけが聞こえる。

直線にすれば800mなんだろうけれど やっとのことで神社に到着。
入口に 数体の石仏が並んでいる。
境内を見回しても それらしきものはなく(やられた…)と一瞬思う。

すると 「参拝してからお入りください」という 小さな門が目に付く。



まずは 無事にたどり着いたことに感謝しつつお参りをし、門をくぐると





うっそうとして林の中は 石仏ワールド。
ひんやりとして空気の中に バラエティ豊かな石仏がいたるところに。





こちらの仏様が今回一番好きでした。
草に隠れて お顔をはっきり見せないのですが
その優しい表情にしばし見とれて、でも草をよけて写真を撮るのははばかられ
そこにいらっしゃるまま カメラに納めさせてもらいました。

行きはかなり苦戦しましたが 帰りは先が見えているので楽勝。
同宿だったご夫婦が後から昇ってきたので ちょっと優越感で
「結構きついですよー」と。
道は舗装されていますが ちょっとした山登り気分が味わえる場所でした。


もう一つの目的地は 大法寺の三重塔。
こちらは 同じエリア 同じような時期のものということで
前日の安楽寺と同じような塔。



回りの木々とのバランスが絶妙で 絵になるポイントが沢山ありました。



この辺りでオススメなのが もうひとつ、道の駅あおき
ちょっと珍しいお野菜や地元で作っているケチャップや漬物など
ついつい買い込んでしまいました。

この後は小諸から高速に乗るにあたり 途中東御の海野宿へ立ち寄ることに。
こちらは街並み保存エリアで 格子窓や特徴的な卯建(うだつ)が見られる宿場町。



途中まで歩くと 夫は飽きてしまいUターン。



おそらく 修那羅の石仏群で自然の中にある信仰のパワーのようなものを感じた後だったのも
大きな要因ではないかと思われる。
わたくしも同じような所在なさを感じ、海野宿は暑さも手伝って不発に終わってしまった。



このままだと いつものようになんとなく渋滞に巻き込まれ
だらだらっとした幕切れになってしまう…。

そんな不安にかられながら街道を小諸方面に向かう。
とにかく 旨いものを食べよう。我らの直感を信じて蕎麦を食べよう。
妙な義務感にかられながら 「丁子庵」という風情のあるフォントの看板を見つけ
無事に美味しいお蕎麦にありついたことで
気分はまた上昇していく(単純だ)

この日は修那羅の石仏・大法寺の三重塔・道の駅あおき・海野宿と回ってきたので
最後に何か盛りあがりたい。

……ということで 特に当てもなく

高速に乗る前に どうしてもコーヒーが飲みたい。

しかし 前日のパニの印象が強くなかなかどこも入れない。

ええい もうどこでもいいよ…と ごくごく普通の街の珈琲店という構えの
自家焙煎珈琲こもろ に飛びこむ。
地元の方たちが集う「喫茶店」だ。
もうとにかく 珈琲が飲みたい!と 半分やけくそ(笑)

しかし 今回の旅の神はわたくしたちを見捨てなかった。

ここのアイスコーヒーが絶妙に美味しかったのだ!

そして 一期一会でお持ち帰りした小諸ブレンド。
旅の余韻を楽しむがごとく 飲むたびに「本当にこのコーヒー美味しい」と
つぶやかずにはおられないほど 香り高く楽しませてくれました。

旅から帰ってからの数日間 この小諸ブレンドを入れるたびに平和な空気が流れたのは
言うまでもありません。

無理やりこじつけの展開となりましたが この夏休みも終わりました。
後は 残暑厳しき折 秋を待つのみです。


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