国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

1979年の中越戦争の戦争目的とは何だったのか?同様の目的による中朝戦争はあり得るか?

2007年09月30日 | 中国
中国国内には吉林省の延辺自治区を中心に200万人程度?の朝鮮族が居住している。しかし、彼らは李氏朝鮮末期の生活困窮からの逃避や大日本帝国時代の満州での高い生活水準を求める移住が生み出した人々であり、一種の経済難民であると想像される。中国と朝鮮半島国家の間で安定した友好関係を維持するには、このように国境線と民族分布が一致しない状態を継続するのは不適切である。従って、中国が中朝戦争を根拠に自国から朝鮮族を追放する、という計画は中国にとって非常に有益であると想像される。同様の事は国内に朝鮮族を多数抱えるロシアやカザフスタンも考えている可能性がある。中朝戦争時にロシアやカザフスタンが中国側を支援し、国内の朝鮮族を追放する可能性はあり得るかもしれない。その場合、中朝戦争で中立を保つと想像される日本は朝鮮族移送の中継国家の役割を果たすことになるかもしれない。 北朝鮮は大日本帝国のランドパワー陣営の正統な後継国家であると私は想像(妄想)している。そして、韓国が中国との経済競争に敗れた後は、イスラエルにとどめを刺すという世界史的な偉業を成し遂げた金正日が韓国国内でも英雄とみなされ、両国は統一に向かう(それが徐々に行われるか電撃的なものになるかはわからないが)と私は想像する。これは、ベトナム戦争直後のベトナムと似た状況である。経済的困難、先進国からの脱落の精神的打撃により混乱状態に陥ると想像される韓国の国内を引き締めると共に北朝鮮への統合を推進するには、「北側の超大国中国との英雄的な戦いを実行する北朝鮮を支援しなければならない」というプロパガンダは非常に有効であると想像する。北朝鮮と韓国の間の生活水準や文化水準の格差を考えると、中朝戦争時にはまだ南北は統一されず、将来の統一が合意されただけの状態である可能性が高いだろう。韓国政府が中朝戦争で北朝鮮側について中国と戦う、という事態も起きるかもしれない。もしそれが起きないとしても、韓国国内で愛国的プロパガンダが宣伝され、韓国軍の将校や兵士の多くが北朝鮮軍に志願兵として参加する状況が想像される。米国やオーストラリアなどに居住する韓国系移民も同様に一部が志願兵として韓国に戻るかもしれない。 その他、中朝戦争の停戦後に中朝の国境確定交渉が行われる可能性も考えられるだろう。 . . . 本文を読む
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