国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

ベンジャミン・フルフォード氏の「四川省大地震=地震兵器」説について考えてみる

2008年05月15日 | 中国
まず、ベンジャミン・フルフォード氏では三峡ダムのすぐ隣りが震源地であるとしており、ブログ「ネットゲリラ」も三峡ダムが原因だとしているが、これは誤りと思われる。三峡ダムの貯水池は四川盆地の東側に位置している。それに対し、今回の地震は四川盆地の西端付近の山岳地帯が震源地であり、あまりに距離が離れているのだ。また、余震の分布を見ると、震源地から北東方向に伸びる直線上に震源が集中しており、活断層が原因であることが一目瞭然である。あとは、この活断層の活動に地震兵器が使われたかどうかが問題となる。 地震兵器を保有しているか、あるいは兵器使用を決定できる可能性のある国・組織は米国政府・ロシア政府・国際金融資本ぐらいではないかと思われる。これらの国・組織が中国を脅迫する目的で地震兵器を使用すると仮定したならば、北京五輪聖火リレー騒動、現在G8諸国によって行われている中国包囲網などが焦点の候補になるだろう。 聖火リレーは5月8日に世界最高峰のチョモランマに登頂したあと、5月11日から13日にかけては福建省でリレーが行われている。このことから、聖火リレーとは無関係であることが想像される。 一方、G8諸国による中国包囲網については、スーダンなどのアフリカ諸国に資源を求めて中国が進出していることに欧州諸国が特に神経質になっており、中国をアフリカから撤退させるための脅迫として地震兵器が使われたというシナリオはあり得ないものではない。ただ、問題は地震の震源地がアバ・チベット族チャン族自治州という山岳地帯であり、死者の多くが漢民族ではなく少数民族であると想像されることだ。中国では漢民族優位、都市戸籍の優位が社会的に徹底していること、チベット族が3月の暴動によって漢民族から白眼視されているであろうことを考えると、震源地の選択が対中脅迫目的としては不適切である。もし中国を脅迫する目的ならば、漢民族の住む中国の大都市を狙うべきであろう。震源地近郊の大都市成都での被害は大きくなかったようである。また、成都で「日米都市防災会議」の様な欧米の地震学者が集まるような会議が開かれていたという情報もない。 地震兵器が存在すると仮定しても、震源地が対中脅迫目的としては不適切であることから、今回の四川省の大地震は地震兵器によるものではなく、自然発生したものであろう、というのが現時点での私の結論である。 . . . 本文を読む
コメント (33)