計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

ペン胼胝が痛い・・・

2006年02月15日 | 気象情報の現場から
 私のオフィスでの一日は朝のメールチェックから始まります。で、その次にネットでニュースやその日の気象状況の把握・確認です。大まかな気象概況を頭の中に叩き込みます。

 有限差分法を中心に扱っている私ですが、さらに「有限○○法による離散化を部分的に取り入れる手法を取るので、その基礎方程式系と離散化手法について検討せよ」とのお達しメールがありました。ナニナニ「有限○○法」?と言うわけで、例によってあの長い長い方程式をいじくり回す事になりました。

 計算シミュレーションと言うと直ぐにプログラムを書いてそのまま数値計算が走っていくというイメージがありますが、実際には基礎方程式系やその離散化・解析手法までを「具体的なアルゴリズムの形」にまで落とし込むことから始まります(このプロセスは紙に手書きで膨大な計算を繰り返すので、傍目には数学の受験勉強をしているように映るらしい)。その上でようやくプログラミング言語を意識したフローチャートに書き下して(これまた手書き)、さらにコーディングするわけです。

 しかしまあ、さすがに半日もテンソル表示の非線形偏微分方程式を多重積分してそこから離散化する・・・という世にも恐ろしい計算を続けたら、腱鞘炎までは行かなくとも、右手の中指に出来たペン胼胝(※「ぺんだこ」と読む)が痛むのです。このペン胼胝は・・・詳しい事は覚えていませんが、中学校時代に出来たような気がします。

 小学校時代は全然勉強なんてしなかった(できなかった)ので、中学校に上がってからは確かに大変でしたね。それで指にも負担が掛かったのかもしれません。確かに、小学校時代の成績はどん底だった子供が、中学校卒業時にはそれなりの成績になったわけなので、なるほどそれもそうだなあと考える事は出来るわけです。ま、結局高校入試では公立高を撃沈してしまったのですが(自爆)、そこからまたしぶとく這い上がって今に至るわけです。

 右手のペン胼胝を見るたびに人間やればできることもあるんだなあを思うわけですが、長時間鉛筆で計算しているといきなり痛くなるのが、ちょっと困りますなあ。そんな時は、思い切って手計算を打ち切って資料や書籍に目を通すなり、マウスとキーボードでデータを分析するなど、やることをガラリと切り替えてしまいます。

 とにかく、業務時間中はデータを分析しているか、計算しているか、情報収集しているか、そのいずれかですね・・・。ま、仕事だからあたりまえなんですけどね。
コメント (2)
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