計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

これは「エイプリル・ストーム」

2012年04月03日 | 気象情報の現場から
 一般に、4月後半から5月頃にかけて、日本海で低気圧が台風並みに発達して、各地で天気が大荒れになる嵐の事を「メイ・ストーム」と呼びます。しかし、この時期ではまだ「メイ(=5月)」と言うには早すぎます。2日遅れの「エイプリル・フール」にしては、激しすぎます。

 所用で外に出た所、そこは風速15メートルの世界。どこかの看板(プラスチック製)が吹き飛ばされ、コンクリートの地面に叩き付けられ、粉々に砕け散った後、さらに風で飛ばされてたような痕跡もちらほらと見られました。街中のゴミ箱の蓋らしきものが車道を転がっていたり、不可思議な物体が道路に散乱していました。

 日本海上で低気圧が急速に発達し、爆弾低気圧となっています。春の暖気が日本付近の主導権を握ろうとしていた矢先に、冬の寒気が復権を狙って攻勢に転じてきた所に、上空の気圧の谷がやってきて、温帯低気圧発達のフォーメーションも強化されたようですね。冬の寒気から春の暖気への政権交代も、なかなかスムーズには行かないようです。
コメント
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