アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

失われた占星術の技法-3

2022-11-18 21:20:11 | 占星術  (冥想法6)neo
◎360度のシンボル

360度それぞれの度数に意味があるというのは面白いが、それについてはサビアンが有名になりすぎたが、サビアンのような心霊的なものが唯一ではない。サビアンも審神しなくては真偽の程は知れないのである。

さて各度数のシンボルはいくつかあって、テーバイの暦、16世紀の占星術師アンゲラスのアンゲラス度、スコットランドのウェームズの度のシンボルなど様々なものが古来よりあった由。

『度のシンボル{Degree Symbol}
獣帯の度による区分。度のシンボルの体系では、獣帯の各々の度には特別な意味があると想定される。その意味は割り当てられたシンボルによって表わされる。

そのような体系は数多くあるが、おそらくテーバイの暦、あるいは16世紀の占星術師ヨハネス・アンゲラスによって記されたいわゆるアンゲラス度のような、恒星の解釈にもとづいている。

ヘレニズムの占星術は、獣帯のそれぞれの度が特定の惑星に割当てられる体系モノモイラを使用した。スコットランドの占星術師ウェームズは、仮想惑星の意味も含め、度のシンボル体系を構築した。

度のシンボルの体系は、ほかに心霊的な方法により考案されたものもある。マーク・エドマンド・ジョーンズにより最初に「サビアン・シンボルズ」(Sabian Symbols) として出出版され、後にディーン・ルディアの有名な著作『占星術のマンダラ』(<An Astrological Mandara) で再解釈されたサビアン・シンボルは、今日ではもっともポピュラーな度のシンボル体系である。』
((図説 星の象徴事典/キム・ファーネル編著/東洋書林P170から引用))

もともと占星術には重要な意味を持つ特定の度が存在していた。
例えばサーペンティスと言われるさそり座の19度は、その一つで悲劇と不幸を意味する呪われた度である。太陽がここに来るのは毎年11月11日頃で、時々何か起こると騒がれることがある。

またチャートの支配性または月がその度にあると弱体化する位置がある。これはアジメーン(azimene)とよばれ、牡羊座の0度、牡羊座の6度から10度、双子座の0度、蟹座の9度から15度、獅子座の18、27、28度、乙女座の0度、天秤座の0度、さそり座の19、28度、射手座の1,7,8,18,19度、山羊座の2度から29度、みずがめ座の18,19度、うお座0度である。

また殺人星アナレタは各星座の29度。

更にクリティカル・ディグリーと呼ばれる28宿の宿曜のカスプ。これは、今では用途は不明となったが、非常に重要なものとされていた。

このようにサビアンに依らなくとも、古典占星術にも度数の意味を充てるネタは存在しており、おまけにこれら古典系の解釈が現代ではほとんど用いられないのも、失われた技法であると考えられる。
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