◎核戦略、原発政策とピンクリボンのリンク
アンジェリーナ・ジョリーは、トップ女優でありながら、不幸にもその両乳房を切除するという痛ましい人生上のイベントに遭遇してしまった。
アンジェリーナ・ジョリーといえば、危険なシーンを次々と駆け抜けていくトゥーム・レイダーの雄姿とナイス・バディがその代表的イメージである。
今般は、癌の予防医療の側面と彼女の勇気ある決断ばかりにスポットライトがあたっているが、真因は別のところにある。
そもそも乳癌は、1950年代以前はそんなに普通に発生するものではなかった。1950年台から60年台にかけて、アメリカ、ソ連、中国を中心に盛んに行われた大気圏内核実験、それから各国の原発の稼働・運転により、乳癌発生の確率が大きく押し上げられたものと考えられるのである。(参考:「低線量内部被曝の驚異」(ジェイ・マーティン・グールド/緑風出版))
彼女の母親は10年の闘病の末56歳で乳癌で死亡。そして彼女自身にかかわる乳癌発生の高い確率。それを考慮しての決断とはいえ、人はサイボーグに非ず。予後も老後の生活もある。大きな視点からいえば、彼女はアメリカの核戦略の犠牲者の一人ということになろう。
最近日本でも、ピンクリボンの運動をやるようになってきた。ピンクリボンは、乳がん検診の早期受診と治療を推進する運動なのだが、そういう運動が出て来ないとならなかった背景は、日本に設置された50個以上の原発にあるのだと思う。日本だって、1950年以前と最近の乳癌発生の比率を比べると、しっかり激増している。これまでの日本の原発政策が、ピンクリボンを呼んでいたと言ってよいのではないだろうか。
世の大峠の後も、すぐには放射性物質の汚染はなくならないだろうから、体内からの放射性物質排出促進技術の開発が、ますます求められる時代となった。
その意味でも、アンジェリーナ・ジョリーの乳房切除は異形な事件である。こういう自分の肉を削ぐ話は釈迦前生潭ジャータカにときどき出て来るが、そういうのに接すると、人として平常心ではいられないものだ。
アンジェリーナ・ジョリーは、トップ女優でありながら、不幸にもその両乳房を切除するという痛ましい人生上のイベントに遭遇してしまった。
アンジェリーナ・ジョリーといえば、危険なシーンを次々と駆け抜けていくトゥーム・レイダーの雄姿とナイス・バディがその代表的イメージである。
今般は、癌の予防医療の側面と彼女の勇気ある決断ばかりにスポットライトがあたっているが、真因は別のところにある。
そもそも乳癌は、1950年代以前はそんなに普通に発生するものではなかった。1950年台から60年台にかけて、アメリカ、ソ連、中国を中心に盛んに行われた大気圏内核実験、それから各国の原発の稼働・運転により、乳癌発生の確率が大きく押し上げられたものと考えられるのである。(参考:「低線量内部被曝の驚異」(ジェイ・マーティン・グールド/緑風出版))
彼女の母親は10年の闘病の末56歳で乳癌で死亡。そして彼女自身にかかわる乳癌発生の高い確率。それを考慮しての決断とはいえ、人はサイボーグに非ず。予後も老後の生活もある。大きな視点からいえば、彼女はアメリカの核戦略の犠牲者の一人ということになろう。
最近日本でも、ピンクリボンの運動をやるようになってきた。ピンクリボンは、乳がん検診の早期受診と治療を推進する運動なのだが、そういう運動が出て来ないとならなかった背景は、日本に設置された50個以上の原発にあるのだと思う。日本だって、1950年以前と最近の乳癌発生の比率を比べると、しっかり激増している。これまでの日本の原発政策が、ピンクリボンを呼んでいたと言ってよいのではないだろうか。
世の大峠の後も、すぐには放射性物質の汚染はなくならないだろうから、体内からの放射性物質排出促進技術の開発が、ますます求められる時代となった。
その意味でも、アンジェリーナ・ジョリーの乳房切除は異形な事件である。こういう自分の肉を削ぐ話は釈迦前生潭ジャータカにときどき出て来るが、そういうのに接すると、人として平常心ではいられないものだ。