◎宇宙とか神とか悟りとかを気にしていない君は無限にそれ以上だ
ジェイド・タブレット-外典で、ダンテス・ダイジのソーマ・パイロットの言葉の前半(それが、脳内麻薬-ソーマ・パイロットの言葉-1にあたる)だけを示したが、続きを示して注釈してみる。
インドラ神は、卑しい漁師の姿になって、不死の聖水アムリタを多量の尿として、ウッタンカ仙人に与えようとした。この尿がソーマである。
ダンテス・ダイジの断簡では、もう少しで大悟しそうな人や、一度大悟した人がもう一度それをゲットしたり、維持したりするためにソーマを用いる場合もあることが唆めかされている。
酒をソーマとして使う人もいる。
北欧神話では、ミーミルの泉の水である。
さて『ソーマ・パイロットの言葉』の冒頭に、次のような文がある。
『精神変容をもたらす薬物は、そのドラッグ・トリップ自体が、すでに神ソーマ自身であり得ると同時に、最高の旅の仲間、水先案内人、パイロットである。』
(メディテーション/トラベル・ガイド/ダンテス・ダイジから引用)
精神変容をもたらすものは、薬物に限定されるものではなく、あらゆる冥想修行や、宗教洗脳、思想洗脳、商業洗脳までも含まれる。
よって、冥想修行者にとっては、その冥想修行自体がすでに神自身であり得ると同時に、最高の旅の仲間、水先案内人、パイロットなのだ。
この文章は、もともとソーマ・ヨーギ向けに書かれたのだが、冥想修行者全般に向けて書かれたものとしても読むことができる。
ソーマ・パイロットの言葉の続き
『これからここに記される語句は、ソーマが、あらゆる姿を通じて、君を解放しようとした働きの一例である。そして、これらの言葉は、無限なる神ソーマから直接流れでたものである。
そして、ソーマ・パイロットの言葉は、君が混乱と調和、地獄と天国、恐怖と歓喜のソーマ・トリップの最中以外に聞いたり読んだりしても無意味であろう。
ソーマ・パイロットは、君と共なる旅の真っ最中に君に語りかけるために、ここに言葉を置いたのである。
君は、これらの語句のどれから読んでもいいし、一つだけ読んでもいいし、どれも読まなくてもいい。』
(前掲書から引用)
上掲の『混乱と調和、地獄と天国、恐怖と歓喜のソーマ・トリップの最中』とは、まさに天国的なものが通用せず、地獄的なものが前途に立ちふさがって、混乱と調和、地獄と天国、恐怖と歓喜のブリザードにあって、自意識は意識と無意識がせめぎあって、自分でも自分のコントロールがつくかどうかぎりぎりのラインにいるシチュエイションを想定しているのだろうと思う。
そういう人には役立つが、その状態がまだやってこない人にとっては、どのようなものか前もって知っておくのもよいのではないか。(ジェイド・タブレットでいえば、《8.地獄も超えて》以降が該当する。)
ソーマ・パイロットとは、そんな混乱の巷にあって途方に暮れる君の同行二人目にして、ヘルメスであり、猿田彦という水先案内人なのだ。
上掲の『君は、これらの語句のどれから読んでもいいし、一つだけ読んでもいいし、どれも読まなくてもいい。』とは、すべてが、窮極である無限なる神ソーマから直接流れでたものであるから、どれから読んでもいいし、一つだけ読んでもいいし、君自身が神だから、どれも読まなくてもいいのだ。