らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「十分」と「充分」の使用区分

2022-06-17 | 雑学

ブログや文章を書いているとき、「十分」と「充分」の使用区分に迷うことはありませんか?
私はその都度、広辞苑を開くのですが、辞書を見ても解りません。
広辞苑には、「十分」は、物事が満ち足りて、不足・欠点のないさま。充分。と説明し、
      「充分」には、「十分」に同じとしています。
そこで今日は、違いが分かりにくい「十分」と「充分」について調てみました。

「十分と充分の違い」
・「十分」
「十分」は、辞書が説明しているように、満ち足りていて、不足がないこと。必要なだけ物事が足りているという意味です。
漢数字の「十」が使われているように、一、二、三~九、十と順番に満たされていき、十になって初めて不足がない状態となったことを表していることから、数や量が満たされていて、客観的に見ても満たされていることがわかる、というニュアンスがあります。

「使い方」
「十分」の使い方としては、数値で一杯になっていく様子を表現した言葉で、見るとわかる量などを表現した言葉ということで、
例えば、「利益が十分にある」「十分に参加者が集まった」などのように、利益や参加者を数値で表現することができる時に「十分」を使用します。



・「充分」
「充分」も、満ち足りていて不足がないことで、基本的には、「十分」と同じ意味です。
「充分」には「十分」のように数や量が満たされているというニュアンスはなく、もっと感覚的・主観的に満たされているというニュアンスがあります。

「使い方」
「充分」の使い方としては、「充分なくらい面白かった」「考え方がわかっただけで充分だ」などがあります。
「面白かった」とか、「考え方」というのは、非常に主観的なものであることから「充分」が使えます。

「結論」
「十分」と「充分」は同じ意味です。
従って、基本的には「十分」を使用し、「感覚的・主観的に満ち足りている」というニュアンスを表現したいときは「充分」を使用する、というように使い分けるとよいようです。

しかし、文科省では「十分」を使うことを推奨していて、「充分」は当て字であるとしています。
更に、公的な文書では「充分」は使えないため「十分」を使う必要があるということです。

「十分」と「充分」は基本的には同じ意味であることから、文科省が推奨しているように敢えて使い分けせず、全てに「十分」を使用する方が無難なようです。