先日、麻生副総理がまたもや失言をしました。
報道によれば、1月28日に、地元・福岡の講演会で上川陽子外務大臣について語った部分での失言です。
『このカミムラヨウコは大したもんだぜ。俺たちから見ててもこのおばさんやるねえ、少なくともそんなに美しい方とは言わんけれども』と、名前を間違えたり、「おばさん」呼ばわりをしたり、挙句の果てには容姿を揶揄するなどの不適切発言を繰り返しています。
この失言は麻生氏が上川外務大臣を評価する内容を話す中で語ったものですが、一言多いのがこの人の悪い所であり、今回も平然とその不適切発言を発したようです。
これに対して大人の対応だったのが当の上川外相であり、マスコミからの問いかけに対して、「どんな声もありがたく受け止める」と受け流しました。
「酒入れば舌出ず」
ところで、失言と言えば、中国の説話集『説苑(ぜいえん)』に「酒入れば舌出ず(さけいればしたいず)」という諺があります
これは、酒を飲むと口数が多くなり、口数が多くなれば失言も出る。そのため身を誤ることにもなるから、酒は慎むべきであるという意で、戒めの諺です。
「故事」
春秋時代(紀元前7世紀)の中国・斉の国のことです。
ある時、斉の桓公が諸侯を招いて宴会を開きました。
その時、ひとり管仲が宴席に遅れてやってきて、杯の酒を半分だけ飲んで半分を捨ててしまいました。
それを見ていた桓公は管仲の態度を非難しました。
管仲は桓公の非難に答えて次のように言いました。
私は『酒が入った者は舌がでて多弁になる』と聞いています。
身を捨てるよりは酒を捨てた方がましだと思います。
これを聞いた桓公は大いに満足したと言います。
まさか、麻生副総理は酒を飲んではいないでしょうが、この諺のように、失言が続けば身を捨てることになりかねません。
身を捨てるよりは失言を捨てたほうがいいのではないでしょうか。
でも、この方は無理でしょうね。