健康志向の高まりからご夫婦で散歩する人が増えています。
私の愚妻も万歩計を持って歩くように努めていますが、精精、一日3000~4000歩程度のようです。
体力の衰えが進む年代である為、もう少し歩数を伸ばして、健康を維持してもらいたいと思っているところです。
ところで、ウォーキングではスマホでも歩数がカウントされますが、手軽に利用できるのは矢張り万歩計だと思います。
そこで今日は万歩計と目標「1日1万歩」の根拠について調べました。
「歩数計の発明」
ウォーキングの必需品と言える歩数計ですが、歩数をカウントするというアイデアを考えたのは15世紀に活躍した、天才発明家のレオナルド・ダ・ヴィンチと言われています。
日本では江戸時代中期になって、発明家の平賀源内がヨーロッパの歩数計をアレンジした物を、江戸時代後期には伊能忠敬が日本地図を作る際に歩数計のような物を使っていたようだと言われています。
一般の人が使用する歩数計は、東京の山佐時計計器(株)が昭和40年(1965年)に万歩計1号機となる、「万歩メーター」を発売しました。
「一日の目標歩数」
今では「1日1万歩」という目安は正当性を持った数字として証明されているようですが、開発した当時は「1万歩」という数字にあまり根拠がなく、ひらめきに近いものだったそうです。
「1万歩の根拠」
海外の文献では、週当たり2000kcal(1日当たり約300kcal)以上のエネルギー消費に相当する身体活動が推奨されています。
この身体活動をアメリカスポーツ医学協会が提示する式を用いて歩行時のエネルギー消費量を求めた結果、
・体重60kgの人が、
・時速4㎞(分速70m)、
・歩幅70㎝で10分(700m、1000歩)歩いた場合、消費エネルギーが30Kcalとなります。
ここから1日当たり300kcalのエネルギー消費をするためには1万の歩数が必要と算出されたようです。
「日本では」
一方、日本では、厚生労働省が示している健康の指針の一つ「健康日本21(第二次)」で、成人男性9000歩・女性8500歩以上を一日の目安としていますが、現実には、一日平均、男性6794歩・女性5942歩の歩数となっています。
「歩数と健康の関係」
歩数の中に中強度(少し早く歩いたり、軽く走ったり)の活動時間を取り入れると、更に健康増進に有効だということです。
その活動時間と歩数との関係は下記のように示されています。
この表は群馬県の65歳以上の高齢者5000人をを対象に13年間調査した結果をまとめたものです。
歩数と健康の関係
・1日の歩行数 ・その内中強度の活動時間 ・有効と言われている疾病
4000歩以上 5分以上 うつ病の予防に有効
5000歩以上 7.5分以上 認知症、心疾患、脳卒中の予防に有効
7000歩以上 15分以上 骨粗しょう症の予防に有効
8000歩以上 20分以上 高血圧症、糖尿病予防に有効