ゆずりは ~子想~

幼い葉が成長するのを待って、古い葉が譲って落ちることから名付けられた「ゆずり葉の樹」。語りつがれる想いとは・・・

東京にて

2008年11月25日 | これも自分あれも自分
三連休、東京にいた。

新幹線を降り立つと、とても暖かく感じられたのに、周囲の人たちはコートとマフラー姿だった。
「暑いでしょ?」と言いたくなる八戸家族な私たちである。

みんないっせいにコートをばさーっと脱ぎ、
あったかいねぇ!と大声で言い、
山手線の中では次女がつり革にぶら下がりたがって、泣き出し、
仕方なく一駅、猿にさせた。。。
次女は「お菓子が食べたい。」と言い出す。
そうだよね、いつも電車に乗るときは長距離だから、
お菓子で時間と暇を潰していたからね、
動くものに乗ったときにはお菓子がほしくなる回路を作ってしまったのは私のせい。
なだめ、すかし、機嫌の悪くなる次女を煙たくなりつつ、
ようやく渋谷駅に着いた。

長女が言う。
「ママー、なんか香水とタバコの匂いが混ざって臭い!」

そ、そうだよねぇ。そういわれてみれば、ほんとに臭い。
人のいろんな匂いが混ざり合い、人のいろんな会話が飛び交い、
交差点では大きなスクリーンから流れる大音響。
車の轟音、人の足音、いくつものスクリーンと、音楽。

う、うるさい・・・。

久しぶりの渋谷は、人がなだれのようにうごめいて、スクランブル交差点はまるで障害物を避けて通るアクションゲームを実践している感覚だった。

そんな中、長女は上を見上げ、目を見開き、口はぱかーっと開きながら、
「ママ、すごいね、すごいね。」を連発。
次女は、人の持つカバンにぶつかりながら、眉をひそめて歩く。
そんな光景を見ながら、なぜか楽しくなる私だった。

もうね、都会人のふりをするのはやめにした。
もともと都会っ子じゃないしね、
なんかそういう価値観は八戸の海とともに、
どっかに波になって引いていっていた。
私も、家族も強くなった!と感じた。

そして、もうすでに首が痛くなる角度でなければ見えない空に疲れ、
子ども達とこう叫んでいた。
「(八戸の)種差海岸に行きターーーーーイ!!!!」

海の音
波の寄せては還る 呼吸のような感覚
月のきーんという音
砂の感触

私はすっかり八戸人になっていて、
そして八戸に魅了されていることを実感した瞬間だった。

原宿に行ったものの、子どもたちのお目当てのお店1軒に行っただけで、
人ごみに疲れて、即座にホテルに帰った私たち。
ま、仕方ないさ。
人に、騒音に、匂いに、動きについていけなかった。

この日は、山口でお友達になった男子と夕飯をともにした。
広島からの上京。おつかれっ!
2年半ぶり?に会った彼は、少しぽっちゃりして、なんか充実している感じがした。
成長したか?

しかし、都会は歩くね。
今も下肢が痛いです。

びっくりすることがあった。
上野にある「国立科学博物館」へ向かう山手線車内で、
なんと同僚と偶然再会したのだ!!!
10年ぶりくらいに!!!!!!!!
えーーーー!

5分ごとには来る電車。
そして10両はある車両の中で、同じ車両に乗り込んできたのだ!
そんな確立は、テレビドラマの世界だと思っていたのに、
こんな偶然ってあるのだろうか????

その友人には前もって電話で、上京することは告げていた。
そして、彼女が子どもの習い事の関係で出かけなければならず、会えないということも知っていた。
でも、そんなこと、この日はすっかり忘れていたのだ。
なのに!!
すごい偶然というか、必然。

「出会うべき人には、出会うべき時に、ちゃんと出会えるものだから。
無理に会おうとしたり、どこにいるか探さなくていいんだよ。」
と、行きの新幹線の中で長女に話していたが、
まさにそんなことがあるとは、思わなかった。

数駅の間ではあったが、私と夫は、このとっても偶然で嬉しいプレゼントタイムを惜しみなく過ごした。

山手線で、二人でピースして写真を撮った。
恥ずかしい?
恥ずかしいわけないじゃん!
多くの人は、その時だけを切り抜いた写真(光景)を見せられても、その裏にある歴史まで計ることは難しいから、恥ずかしいと思うのは仕方ないこと。

国立科学博物館では、この偶然の出会いの彼女と同じ同期の友人とその子どもさん(のうち1人)と会うことになっていた。
今遭った奇跡を話すと、目を見開いて驚いて、なんか二人して嬉しかった。

博物館は、とっても楽しかった。
友人がいなければ、きっと私は子どもそっちのけで観ていたと思う。
古代日本・恐竜・宇宙・地学が大好きな私・・・。
ここ、また行く!ぜったい!!!

せっかくの東京。
いつもディズニーランドじゃ、もったいない。
東京にしかないもの。
東京だから見れるものに触れたかったし、触れさせたかった。

今度は私の母校にも、みんなで行ってみたいな。と思った。

帰りの新幹線で、私は八戸に住んでいることに誇りをもった。
ここに来て、よかった。
私はここで、育てていただいていて、そして揺るがない何か強い精神を培わせていただいている気がした旅だった。
ありがとう。



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