名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

片桐はいりさんのエッセイ。「グアテマラの弟」&「わたしのマトカ」。

2011年11月10日 08時08分08秒 | 読む

社会ものが続いたので次はエッセイで。

3年前隊長にお見舞いにいただいた、片桐はいりさんのエッセイ。


わかりやすい言葉使いで、無理なく読み進めました。

情景が自然と目に浮かぶ、無駄のないわかりやすい表現。

感受性の強い頭のいい人が文章を書くとこんな感じになるんですね。

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グアテマラの弟



「ガテマラ」の方は、グアテマラで生きる弟さんと、はいりさん、そして家族の話。

片桐家の家族の絆のことにも触れた、もろプライベートなストーリーなのに、

視点が客観的で冷静にさばさばと書きつづっていて、

嫌味な自己主張がないのも、とても気持ちよかったです。

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わたしのマトカ



「マトカ」は、映画撮影のためにフィンランドに滞在したときの記録で、

フィンランドで出会った暖かい人たちとの、愛とユーモアがあふれたエピソードに

ほっこりしました。


はいりさんの、人との距離感ってなんかいいね。


隊長、イマサラだけど、本ありがとう。



堺屋太一著「日本を創った12人」

2011年11月09日 12時12分12秒 | 読む

というわけで、

官僚制度の話が出たので、読み直してみました、

「日本を創った12人」。

タイトルの通り、

聖徳太子から松下幸之助まで、

日本史上に今なお強い影響力を残す12人の「人物」を通して、

日本の歴史を見直し、日本の独自性について考えた歴史・社会評論。


堺屋先生のいいところは、

わかりやすいことばで、人の興味をそそる感じで、

やさしく教えてくれるように書いてくれるところですね。


日本の、少なくとも過去2,000年くらいの歴史を、

なんとなくわかったような気にしてくれる本です。

これから、日本を創っていく若者に読んで欲しい一冊。

これなら、中学の姪っ子にも読めるかな。

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日本を創った12人



本に登場する「日本を創った」12人。

(1) 聖徳太子
「神・仏・儒の習合思想」の発案

(2) 光源氏
「上品な政治家」の原型

(3) 源頼朝
「二重権限構造」の発明

(4) 織田信長
「否定された日本史」の英雄

(5) 石田三成
「日本型プロジェクト」の創造

(6) 徳川家康
「成長志向気質」からの転換

(7) 石田梅岩
「勤勉と倹約」の庶民哲学

(8) 大久保利通
「官僚制度」の創建

(9) 渋沢栄一
「日本的資本主義」の創始

(10) マッカーサ
日本を「理想のアメリカ」にする試行

(11) 池田勇人
経済大国の実現

(12) 松下幸之助
日本式経営と哲学の創出


古賀茂明著「官僚の責任」

2011年11月09日 08時08分08秒 | 読む

(元)経済産業省大臣官房付キャリア官僚、

(元)霞が関、公務員制度改革の旗手、

古賀茂明さんの著作。

こっちも気合い入ってます。

気合の入った、冷静なれど、ときに激昂がにじみ出る文章、

一気に読めました。

いやいや、こっちも目からうろこ。

国家を仕切る人たちの世界にも、いろいろあるんだなー

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官僚の責任



官僚制度の礎を築かれた大久保利通先生は、

今のこの状態をどのように見ておられるのでしょうか。


これから、日本を担っていく若者にオススメの一冊だけど、

中学1年の姪っ子にはちょっと早いかな。




藤原正彦著「日本人の誇り」

2011年11月08日 23時00分00秒 | 読む

秋の読書週間。

読書ネタで。

2011年、日本人、ちょっと気合が入っています。

音楽界も、文芸も、作品に気合いが入ってる。

『「国家の品格」から6年。

渾身の書き下ろし。

日本人の覚醒と奮起を期待したい』

気合十分です。

藤原先生の「日本人の誇り」。


心から日本を愛し、真剣に日本の将来を憂えるからこそ、

未曾有の大震災に打ちのめされた人々の心を支え、

日本が抱える諸困難を解決し、復興への力を与えるのは誇りと自信であると信じ、

日本人に、叱咤とともに激励と勇気を与える本。


目からうろこでした。


日本人って、一般的に「だから日本人は・・・なんだよ。」と卑下しがちですよね。

その日本人の自己懐疑は果たして知的態度なのか、

というテーゼが様々な例が列挙されつつ、藤原流に反証されていきます。

日本人を骨抜きにしたひとつのファクターを過去の戦争認識と捉え、

その呪縛を解かんと、「真実に基づいていない」日本人の歴史認識への指摘に

かなりのページを割いていて、そこはちょっと読み込むのにしんどかったけど、

日本人がいかにステキで優れた民族である(あった)か、歴史の先生が教えてくれなかった、

優れた日本文明のすばらしさ(世界7大文明の1つと定義する学者もいるという)や、

5世紀から15世紀までの10世紀間に日本で生まれた文学作品が、

全ヨーロッパと比較しても、質および量で圧倒するという事実、

などなど、自信を失ってしまった日本人にエールを送るエピソード満載です。

こう言うと、ヒットラーのアーリア人優越主義みたいに聞こえるかもしれないけど、

決してそうではありません。

とにかく、元気出ます。

日本人でよかったな、みたいなね。

今春、日本を旅立つ同僚へのギフトはこれにしてみようかな。



日本人の誇り (文春新書)
藤原正彦/文藝春秋


日本秘湯を守る会。

2011年09月25日 14時10分10秒 | 読む

日本秘湯を守る会。

1975年4月に設立。

発足時に33軒であった会員は、現在185軒が登録。

『地球の恵みであり、限りある地下資源である温泉に感謝することを忘れることなく、

その利用と管理に充分な配慮をし、枯渇させることなく守り続けるため、

自然環境の保持・保全に真摯に取り組んでいこうとする宿の集団』。

いろいろな思いを胸に旅に出る人々の心根に思いをはせ、

旅人を迎える宿と人がどうあるべきか、

宿を取り巻く自然環境、温泉環境がどうあるべきかを問い続け、

”旅人の心に添う 秘湯は人なり”

を会の永遠の理念とする。

 
なるほど。

温泉にはちょくちょく行く方ではありますが、

行ったことのある温泉は、185軒中4軒のみ。

さて、制覇は可能なのか。

5軒目制覇を目指していざ秋の信州へ。

((注)過去の温泉記事リンクを県別カテゴリーにまとめてみました)


ドナルドキーン著「音楽の出会いとよろこび」

2011年09月13日 07時07分07秒 | 読む

ドナルド・キーン著「音楽の出会いとよろこび」。

日本とどんな縁で現在に至るか、

音楽を愛する個人として、どの劇場でまたどのレコードでどんな音楽を聞いてきて、

どんな感銘を受けどう感じたかなど、知的な分析力と巧みな表現力を最大限に駆使して、
(訳本なんだけど)

本当にうまく書かれています。


なにより、

1950年・1960年代のニューヨークのクラシック音楽事情、

たとえば、

カラスをはじめとしたレジェンドの演奏を毎日のようにナマで聴くことができた、

当時のMETの華やかな役者陣の話を読むだけでもワクワクするし、

アーティストとの交友なんかも興味深いし、

キーン先生の音楽遍歴を知りたい方必読の一冊です。

音楽の出会いとよろこび (中公文庫)
ドナルド キーン
中央公論社

和田竜著「のぼうの城」

2011年08月23日 12時22分22秒 | 読む

歴史小説『のぼうの城』。

2003年城戸賞(脚本版芥川賞)を受賞した、

『忍ぶの城』を自ら映画用にノベライズした作品とのこと。

来年映画も公開が決まっているらしい。

第139回直木賞(2008年上半期)ノミネート、2009年本屋大賞第2位。

つまり、話題作ってことね。

恥ずかしながら、この話題作について全く知らなかったのですが、

療養中上司からもらった手紙に、「のぼうの城はおもしろいからオススメ」

みたいなことが書かれていてずっと気になってはいたもののその気にならず、

先日の藤原先生の講義に刺激され、この夏に読む本としてエントリーした、というわけ。

ともあれ、

おもしろかったです。

脚本のノベライズ、と知って納得。

動作の描写が絵的だし、説明がト書き風だしね。

実話に基づいたというストーリーもとても痛快で面白いし、

キャストさせうまく配置すればとてもおもしろい映画になると思いました。

キャスティングは以下のように決まっているそうです。


<成田家>
成田長親:野村萬斎、正木丹波守利英:佐藤浩市、酒巻靭負:成宮寛貴
柴崎和泉守:山口智充、甲斐姫:榮倉奈々、珠:鈴木保奈美

<領民>
ちよ:尾野真千子、ちどり:芦田愛菜、たへえ:前田吟

<豊臣側>
豊臣秀吉:市村正親、石田三成:上地雄輔、大谷吉継:山田孝之、長束正家:平岳大


主役の、大男といわれる成田家のお殿様を野村萬斎、

そのお殿様を慕うじゃじゃ馬の姫を榮倉奈々、

というのはまだいいとしても、

石田三成が上地雄輔ってのはちょっとどうかな、、、

この物語上で、三成はがなかなか腹の据わった武将として描かれているだけに。。。

作者はこの配役をどう感じているのでしょうか。


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中村航著「夏休み」

2011年08月04日 23時03分03秒 | 読む

藤原先生の説得力あるご指導に従い本でも読んでみるかと、

まず1冊目に選んだのが、ちまたはウキウキ楽しい夏休みシーズンでもあることだし、

ゴスペラーズ酒井君ご推薦「夏休み」。

家出好きな自分としては、みんなで家出しまくる?

ストーリー展開には共感できたものの、

「痛快(酒井談)!」とまで盛り上がることはできませんでした。

重要なモチーフであるところの、ゲームのことよくわかんないし。。

ただ、

ひとつ興味深かったのが、小説の中で繰り広げられるドライブ中に聞く音楽論。

こんな感じ。

「思うに、

ドライブには、ビートはシンプル、テンポはミディアムスローが合うと思うんです。

曲が長く、間奏も長くて、できれば歌詞は外国語。それから単調なフレーズをしつこく繰り返すやつがいいですね」

といってかけるのが、この曲、

ピンクフロイドの”Shine On You Crazy Diamond”。


Pink Floyd - Shine On You Crazy Diamond - Live 1988



そして、高速をかなり走らせちょっと時間が経過し。。。


「基本的にネアコってのは昼のドライブに合うんです。

さわやかで、全体的に曲がキャッチーです、次の曲になると前の曲を忘れています。

CDが一回りしても気がつきません。それがいいんです。」

で、今度はアズテックカメラをセレクト。
 

Aztec Camera - All I need is everything


どう?

共感できた?

好みはいろいろです。

ま、私は運転中、

ピンクフロイドなんて絶対聞きたいと思わないけどね(笑)。


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夏休み

480円(税込)


The Economist August 5, 2011号

2011年08月04日 07時07分07秒 | 読む

エコノミスト8月5日号。

ご存知、ドイツのメルケル首相とアメリカのオバマ大統領が

日本の着物を着ています。

つまり、どちらも経済政策がうまく奏功せず日本化してしまっているという痛烈なアイロニー。

これを、今に見てろと一笑するのか、

世界的に日本文化?が認められるようになったと納得するのか、

印象は人それぞれでしょうが。

同僚の米国人はおもしろいじゃーん!と笑ってたけど、
(実際、じゃーんとは言ってないけどね(笑))

愛国心たっぷりの日本人としては複雑だな。。

絵としてはとてもうまく描けてると思うけどね。



The Economist [UK]
August 5, 2011 (単号) [雑誌]

日販アイ・ピー・エス


クローズアップ現代きっかけのワンピース。

2011年07月06日 07時07分07秒 | 読む

読書ネタつながりで。

ワンピース。

半年ほど前、

面白かったら続きも読もうと10巻だけ買いました。

きっかけは、クローズアップ現代。

あの、国谷さんが番組で取り上げた!




と、何の知識もないのに思わず買ってしまいました。

番組のテーマは、「ワンピースメガヒットの秘密」。
(2月9日放送)


仕事で行き詰り自殺まで考えていたサラリーマンの人生を

不死鳥のごとくよみがえらせ、

その男性のバイブルとなった!

というエピソードが本人の言葉で熱く語られていました。

今や、現代の悩める大人たちの心を救う、ワンピース。

ワンピースの幅広い層の読者が、異口同音賞賛するテーマは、
(オトナが9割↑写真ご参照)


登場人物たちの“強い絆”。

単行本累計発行部数2億冊を突破。


なんて聞いて、おいそれと手がつけられなくなっちゃって、

ビニールかかったまま置きっぱ状態です。

あえて急いで読まずに、

読みたい気分になったら、ビニールを破ろうと、、、

ココロのお守り的な感じで、ね。


それにしても、ワンピース旋風吹き荒れているようですね。

今更かな。




長崎へのいざない。

2011年04月28日 07時07分07秒 | 読む

大好きな、

ゴスペラーズの”Love Notes”という曲は、

この本と、長崎への旅でインスパイアーされ書き上げられた、

という逸話を信じ、

ここんとこ読み返しています、「長崎ぶらぶら節」。


なかにし礼さん著作だけあって、

歌に対する愛情あふれる表現満載で、

音楽を愛するものとして、ついつい共感、うならされます。


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最近は、

(日本全国民がそうだと思いますが)

積極的に自粛を意識しているわけではないものの、

敢えて出かけてはしゃぐ気分にならず、

なんとなく籠もりがちでしたが、

GW直前、この本を読んでちょっと長崎な気分になったので、

フラッと長崎へ行ってみることにしました。

このGW、実はボランティアも一つの選択肢ではありましたが、

自己完結型生活の自信もないし、体力もない。

お手伝いに行ったとしても、足手まといになるのは明白、

自分は、

お国のためささやかでも経済活動で貢献するのが賢明だろうと判断、


てわけで、長崎行ってきます。

初長崎です。

どうなることやら、、、


旅のキーワードは、

龍馬伝、長崎ぶらぶら節に、長崎ちゃんぽんです(笑)。



村上春樹の「雑文集」。

2011年02月24日 12時12分12秒 | 読む

「雑文集」。

とある理由で「IQ84」をなかなか読み進められない、

と話してたら、会社の方が貸してくれた、

村上春樹のエッセイ(スピーチ)集。

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村上春樹雑文集


「これを読めば、いかなる理由があれ、IQ84を読みたくなるよ。」

と。

パラパラっとめくってみると、はるかに読みやすい文体と興味をそそられる内容。

春樹はこうでなくっちゃ!

これだよ、これ!

さて、まずはこの本から読んでみるとするか。

ビリーホリデーなんか聞きながら、まずエッセイから楽しみたいと思います。

Tさん、ありがとうございました。

奇妙な果実~ベスト・オブ・ビリー・ホリデイ 
奇妙な果実~ベスト・オブ・ビリー・ホリデイ

PS.てわけで、Eチャン、もうちょっと待ってください。半年越しで借りっ放し。。。ゴメン


マクロビオティック。

2009年01月31日 00時10分55秒 | 読む

マクロビオティック。

日本古来の食事のように、玄米を主食、

野菜や漬物や乾物などを副食とすることを基本とし、

独自の陰陽論を元に食材や調理法のバランスを考える食事法。
(ウィキペディアより)


食へのフィロソフィー感じますね。

もともと玄米食べて野菜中心の食生活ではあるけど、

完璧に実践するのは、なかなか大変そう。


今や、あのマドンナも日本人シェフを雇って

実践してるようですね。

ガイリッチとの離婚も、ステーキを食べる、食べない、

なんて喧嘩がきっかけとなったとか…

今朝テレビで、歌舞伎のエビゾー君も、

お酒も止め、野菜生活に切り替えたって言ってました。

みんな、食について真剣に考えてるんだなー



今日の1曲:More than a feeling/BOSTON

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PS.そういえば、錦にマクロビオティックのカフェがあったけど、(2006年8月2006年8月2007年2月)今もやってるかな?


森下 典子著「日々是好日」

2008年12月07日 22時25分00秒 | 読む

かつて短期間ですが、お茶の教室に通ったことがあります。

季節に応じた掛け軸やお道具について

ある意味男前の先生(女性)が語る

丁寧で簡潔な解説はとても興味深かったのですが、

その必要以上(その頃はそんな風に思ってた)な、

いわゆるTea Ceremonyってやつの細かなルールに

徐々に窮屈感を覚え始め、

いつしか辞めてしまいました。
 

日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ
森下 典子
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趣味として長く「お茶」と向き合ってきた著者が、

いかに無理せず自然に慣れ親しみ、

いかに知らず知らずの間に救われていたか、

「お茶」との触れ合いについて力まず記した、

「日々是好日」。

名古屋・美濃忠の「初かつを」

新潟・大和屋の「越乃雪」

等のお茶菓子もいくつか紹介されてます。


『人にはどんなにわかろうとあがいたところで、

そのときが来るまでわからないものがある。

理解しようと努力しなくても、

子供の頃にはわからなかった

フェリーニの『道』に涙を流すようになる。』


なるほどね。

継続は力なり。

心を無にして、

ただひたすらに続ける。

「道」ってものは

そんなものなのかな。

奥深いね。




今日の1曲: Tea for two / Doris Day

Tea for Two/Lullaby of Broadway
Doris Day
Collectables
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PS.Kuni-san、ご推薦ありがとう。オモシロかったです。何も考えず静かにお茶する時間っていいよね~ていうか、最近ずっとそんな感じだけど(笑)。