なにしろ30年ぶりのリターンライダーですから、過去に乗ったバイクを
思いだすのも時間がかかりました。でもWEB上でバイクの写真を探し
出しながら、バイクに夢中になっていた頃の色々な出来事を回想し、
文章を書き始めると当時の記憶が鮮明によみがえって来ました。
ここに紹介するバイクは16~24才の間に、俺が乗った全てです。
古い順に紹介します。
《 ホンダ カブ50cc 》これは高校1年で原付免許を取って初めて
乗ったバイクです。この時すでにかなり使い古されていましたが
故障もなく、最高速度65km/hは出せました。買った値段は
5,000円だったかな? (シートの色は赤ではなく黒でした)
《 ヤマハ HS-1 》やはりバイクはカッコよく乗りたいですからね。
カブから乗り換えました。中古でしたが程度は結構よかったので
アルバイト代だけではまかなえず、父のスネをかじりました。学校
から帰ると直ぐにバイクに寄り添い、眺めたり触ったり、あるとき
メインスタンドを立ててバイクにまたがったまま居眠りをしてしまい、
バランスを崩して転倒 タンクが大きく凹んじゃったんですよ。
90cc 2サイクル2気筒です。
《 カワサキ A1SS 》このバイクには大変な思い出があります。
これも高校時代にバイトで買ったものです。ある日S字カーブを
緊張しつつも気持ちよく走っていると、突然前方の対向車(スズキ
フロンテクーペ)がスピン、こちらの車線に突っ込んで来るではあ
りませんか。避け切れずに接触して転倒、救急車で運ばれました
がムチ打ち程度の軽症ですみました。当時フロンテクーペは
軽自動車ではダントツに速いクルマでした。2サイクル3気筒で
あのマッハ3と同じなのです。 バイクはタンクが少々凹んだ程度
でしたが相手が当然修理代は全額だしました。この時既にA1SS
はモデルチェンジして、丸みのあるタンクとヘッドライトがメーター
と1体になったデザインがカッコ悪いと思っていたので、新型に換
えてしまいました。この改造は自分でやりました。セパレートメーター
ですごくカッコ良くなったのを覚えています。大変な思い出
の続きがまだあるのですが、タイトルの趣旨から脱線しちゃいます
ので続きはまたいつか書きたいと思います。
《 カワサキ 90SSS 》このバイクも高校時代に乗ったものです。
友達から安く買ったもので自分で修理して動くようにした記憶が
あります。でもあまり長くは乗っていなかったと思います。
《 カワサキ トレールボス 》 90cc 色々思い出しますね。この
バイクは実は、拾ったバイクなんです。当時自宅近くの工事中の
宅地造成地にバラバラになって捨てられていたものを拾い集めて、
足らない部品をバイト代で買って組立完成。ところが試運転して
みるとセカンドギアがギア抜けするではありませんか。エンジンを
降ろし、クランクケース分解、ミッション分解、数日間悩みましたが
遂に原因を突き止め修理完了。やったあ この時
の充実感はいまだに忘れられません。この作業をしたのは冬だった
のですが、寒い物置で毎晩遅くまでやっていたのを思い出します。
このバイクでは北海道へのロングツーリングもしました。このバイク
拾った時にはリヤスプロケットが大径の肉抜きしたカスタムだったの
で標準のスプロケットに交換、外したカスタム品は欲しがっていた
友人にあげました。これが幸か不幸か、このバイクが盗難車だった
ことがカスタムスプロケットから判明。元の持ち主にそっりく返してあげました。
《 カワサキ C2SS 》 120cc これは高校を卒業してから乗った
バイクです。モトクロスをやっているレーシングチームに入会。
初心者ということでレースで使用していたとは言うもののお古を
頂いたわけです。このバイクは2サイクルで吸気がロータリー
バルブという構造で、クランクケースのサイドカバー内にキャブ
レターが横向きに取り付けられていまして、吸気抵抗を減らす
ためのチューニングをする場合に工夫が必要なのです。当時の
雑誌モーターサイクリスト(現在も出版されているが内容は様変わり
している)だったと思いますが方法が紹介されていました。それは
クルマのエアクリーナを使うことでした。いすゞのヒルマンミンクス
のそれがピッタリ合うんです。カッコ悪いけどこれで2~3回レース
に出ました。
平和モーターサイクル様よりコピーを頂きました。掲載の承諾を頂いております。
《 スズキ TM125 》市販モトクロッサーです。前記C2SSで
レースに初出場。場所は伊豆富士見ランドの特設コース(今はある
かどうか?)で、雨上がりということもあり初心者にはかなり恐怖の
コースでした。125CCクラスはエントリー台数が多く、予選3組くら
いあったと思いますが、なんと予選を通過し決勝進出です。そんな
ことがあって気をよくして新車を買っちゃったって訳です。横須賀
のサカエオートさんで先輩と一緒に2台同時に買いまして、サカエ
オートさんの皆様とはレースや練習に行ったりしました。正月休み
には鈴鹿サーキットで走り初めした事もありました。この頃はモト
クロス界では華麗なるライディングとして知られていた矢島金次郎
さんの時代が終わり、鈴木忠男、吉村太一らの活躍した時代でした。
富士スピードウエイには当時はモトクロスコースがあったのです。
火山灰(大粒の砂地)で転倒しても痛くないのですが、走りにくい
コースでした。ここでは4時間耐久レースが何度か開催されまして、
オープンレースなので鈴木忠男さん等プロライダーと一緒に走った
事もありました。
《 ホンダ バイアルス 》当時は、それ程トライアル競技は盛ん
では無かったと思いますが、トライアルタイプとして市販された
のはバイアルスが第1号だったはずです。これは私の弟が買った
ものですが自分のもののように乗り回していましたのでここに紹介
しておきます。このバイクではウイリーや階段登りなどをして遊び
ました。この正月初詣に行った近所の氏神様(手子神社)の階段
ここは弟の練習場所でした。(私はそんなバチアタリなことはしてい
ませんがね)
《 カワサキ W1 》 《 ヤマハ XS-1 》
2~3年でモトクロス熱もさめ、新たなバイクライフが始まりました。
Norton,Triumph,BSA などイギリス製のバイクに対抗する形で
出てきたのが、カワサキW1でありヤマハのXS-1でした。エンジン
がバーチカルツイン(直列2気筒)で車体のデザインもイギリス車に
似ています。この2車種ともすごくカッコ良かったですね。なんと言っ
てもW1のすごいのは、キャブトンマフラーから発せられる腹の底ま
で響くようなエグゾーストノート、そして振動です。振動はほんと半端
ではないですよ。100km/hの速度で長く走れなかったと思います。
手とお尻と太ももの内側がむず痒くなってどうにもなりませんでした。
シフトペダルとブレーキペダルの位置が左右逆になっていてギアチェ
ンジのつもりが急ブレーキになってしまったことが何度かありました。
この後に出たW1スペシャルはこれが変更されました。それでも好き
ですねこのバイク。 XS-1で箱根新道の走行を最後にバイク
ライフに終止符を打ったって訳です。30年前にね。