ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
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身近な金属 「はんだ」

2014年01月09日 | 金属
伝統工芸と身近なものを材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。

本日は、身近な金属としての「はんだ」に関する小話です。

私が子供のころの趣味と言えば、電子工作!
ラジオや電子オルゴールなど、いろいろ作りました。
当時、「ラジオの製作」とか「初歩のラジオ」という電子工作専門雑誌があって、毎月楽しみにしていた記憶があります。
さて、電子工作に欠かせないのが「はんだ」。

はんだは、金属同士を接合したり、電子回路で電子部品をプリント基板に固定するために使われる金属で、①低い融点、②接合する相手材とのくっつき易さ、③電気を通しやすい、④接合後の十分な強度、等の特性が求められます。
これらの特性を満足する合金として、錫の濃度が60~63%の鉛‐錫合金がはんだとして使用されています。

ところが、はんだの合金成分の一つである鉛は人体に有害な金属のため、鉛を含まない鉛フリーはんだ(なまりふりーはんだ)が開発され、その使用が主流となってきています。
鉛フリーはんだの発端は、1990年代には廃棄された電子部品のはんだから酸性雨により鉛が溶け出して地下水を汚染するという問題が起こったことが原因だったようです。

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