ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

最後の読書

2019-05-06 16:48:38 | 読書
津野海太郎『最後の読書』





 どうして本を読むのだろう。いつまで読み続けられるのだろう。

 その答えが得られるわけではないが、ヒントを与えてもらった気分。

 80歳の著者が読んできた本の話。

 単なる読書記録とは違う。

 たとえば、鶴見俊輔が自分のもうろくを記録した『もうろく帖』から始まる話は、年を取ってからの「学ぶ」を手がかりに、幸田文、堀江敏幸、串田孫一の引用へと続いていく。

 本をより深く読むためには、そのための読書の蓄積が必要だ。

 さらに、年齢を重ねることで、経験の豊かさから生まれる感覚も大事だとわかる。

 装丁は平野甲賀氏。(2019)