暦の上では春になった2月6日。
ようやく雪が降った。
窓を開けると、曇天の下の街は白粉を叩いたように薄化粧。
僅か数秒、外気にあたると身震いする寒さ。
「冬が来た」・・・と実感した。
厳しい気候なのに何だかホッとしてしまうのは、
僕が北陸で生きてきた証なのだろうか。
冷たくて乾燥したシベリア気団が北から下りてきて、
日本海を通る時に湿気を蓄え、雪をもたらす。
夏、高温多湿な小笠原気団による厳しい暑さとは正反対。
冬と夏の間には、春があり、
夏と冬の間には、秋がある。
こうした明瞭な四季が日本の文化を形成する要素の1つになってきた。
やはり、冬は冬らしくあって欲しい。
さて、現代の北陸の冬の営みを代表する1つが「融雪装置」だ。
最近は、より効果を強調するためか「消雪」とも呼ばれる冬の備え。
贅沢にも地下水を使って雪を融かす(消す)。
今シーズン、活躍の機会が少なかったせいか、
水の勢いはいつにも増して強い。