つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

錯綜する明と暗。

2022年10月29日 12時34分56秒 | 賭けたり競ったり
                         
先日、ある秋晴れの午後、短い空白ができた。
面会相手のスケジュールが若干押した為、しばし待機。
まあ、左程珍しいことではない。
木立の下に車を停めて時間になるまで一休み。
読みかけの文庫本に手を伸ばしページを開く。
--- ところが、いつもと勝手が違う。
手元で光と影が躍っていた。





強い風が車外の木立の枝葉を揺らし、紙の上で目まぐるしく動き回る陰日向。
集中を妨げられ読書に没入できない。
最初は辟易したが、程なく僕は字面を追うのを諦め、
光と影のせめぎ合いを楽しむことにする。
それは、案外面白い見世物だった。

光が差すと物には陰影ができる。
光が当たらない部分が「陰」。
物体が光を遮り作り出した形が「影」だ。
陰影のでき方によって、受ける印象はガラリと変わる。
その意味で「光と影」は、
目に映る世界に奥行きを与え、豊かにしてくれるのだ。
                                
しかし、これが「明と暗」では、言葉の持つ趣きが異なる。
成功と失敗。 幸と不幸。 天国と地獄 。
世界を分け隔てる苛烈なニュアンスを帯びる。
取り分け「勝負の明暗」---「勝者と敗者のコントラスト」は残酷なまでに鮮やかだ。



現在、愛知県の「常滑競艇場」に於いて、
SG競走「第69回 ボートレースダービー」が開催中。
今夕(2022/10/29)準優勝戦が行われる。

上掲画像は、初日メインレースの様子。
1号艇に選出されたのは、個人的にエールを送る選手「毒島 誠」。
旋回直後に舳先を浮かせる素晴らしいスピードターンを繰り出し、
このレースは1着を奪取。
明るいスポットライトの下へ躍り出た。
--- だが以降は暗転。
2日目から着を取れないまま、予選敗退。
「毒島」は敗者となった。

明暗を分けた理由は様々あれど、このリアルが全て。
年間王者を目指す戦いは茨の道になるだろうが、何とか踏ん張って欲しい。
まだ最終決着は付いていないのだ。
僕は応援している。
                 

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