つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

リターンエースをねらえ!~ マリア・シャラポアと岡ひろみ。

2017年07月16日 09時01分20秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載、第五十弾は、2人のテニス・プレイヤー。
「マリア・シャラポア」と「岡ひろみ」。

日本時間2017年7月16日未明、ロンドンのウィンブルドンセンターコートにおいて
「全英テニス選手権大会」にて女子シングルス決勝が行われ、
スペインの「ガルビネ・ムグルサ」が初優勝を飾った。
熱心なテニスファンではない僕は、彼女の事をよく知らない。
門外漢にとっては…正直、「妖精カムバック」の方の関心が高い。

「マリア・シャラポワ」は、身長188cm、体重59kg。
恵まれた体格を生かした強烈なサーブとストロークが身上。
ウィンブルドンをはじめとした四大大会の女子単全てを制覇した実力者。
加えて、麗しい容姿にも恵まれた人気者。
「アオーン!」「ウォーン!」と雄叫びをあげながらボールに食らいつく猛々しさと、
コートを離れた時に見せる笑顔のギャップに萌える。

彼女は、去年受けたドーピング検査で禁止薬物の陽性反応が出て、
当初2年間の出場停止処分を言い渡された。
その後、15ヶ月に減刑され、今年・4月にツアー復帰。
批判が多く、風当たりは厳しいと聞く。
ご意見は様々あるだろうが、個人的には活躍を期待し応援している。

そして、「岡ひろみ」である。
1970年代を中心に「週刊マーガレット」で連載されたスポ根漫画
『エースをねらえ!』の主人公だ。

高校のテニス部へ入部間もなく、いきなりレギュラーに抜擢。
嫉妬する上級生たちからはイジメの標的になり、
コーチからは想像を絶するスパルタ特訓を強要される環境下。
しかし、持ち前の根性で苦難を克服しながら、
ウルフカットの美少女は、やがて一流のプレイヤーに成長してゆく…。
いやぁ、萌えますな。

脇を固める面々も個性的だ。
JKなのに「あたくしは~じゃなくってよ。」とおっしゃるお嬢様で、
金髪縦巻きロールの「お蝶夫人」こと「竜崎麗華(りゅうざき・れいか)」。
男子を凌駕するパワープレイヤーの「緑川蘭子(みどりかわ・らんこ)」。
ニヒルな長髪のコーチ「宗方仁(むなかた・じん)」。
やたらと爽やかな「藤堂(とうどう)キャプテン」…。
息苦しいくらいに濃密なキャラを彩る、アニメ版の出崎演出も秀逸でした。

…ふと思う。
現在の「シャラポア」は「ひろみ」にならないといけないのかもしれない。
業界の逆風を跳ね返すタフなメンタルを発揮し、真摯にトレーニングに打ち込んで、
結果を積み重ねてゆくうちに、周囲の喧騒は消えてゆくだろう。
それは、ロング・アンド・ワインディングロードだ。
♪コートでは 誰でもひとり ひとりきり
 わたしの愛も わたしの苦しみも 誰もわかってくれない♪…である。

「マリア、苦しい時こそエースをねらえ!」
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落とし穴は、日常と人の心に潜む。

2017年07月15日 19時47分48秒 | 日記
殺人、放火、強盗、強姦、詐欺、窃盗などの刑事事件全般の認知件数は、
平成14年(2002年)に戦後最多を記録して以降、13年連続で減少しているという。
しかし「浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ。」
昔、稀代の大泥棒が残した言葉のとおり、根絶することはない。

わが津幡町と、お隣・かほく市では、不審者の目撃や声掛けが相次いでいる。
先月・6月19日から28日にかけ、下校中の児童が、
野球帽を被り、サングラスをした男から、
「おばあちゃんが病気だから一緒に病院に行こう」と声を掛けられる事案が3件発生。
今月・7月に入ってからは、白い車に乗った2人組の男が、
児童に向かって無言で手を振るという事案が起こり、
JR津幡駅前で、中学の女子生徒が、白髪の男に突然、声を掛けられたそうだ。

いずれも、僕は、詳細を知らない。
犯罪に直結するかどうかも分からない。
「おばあちゃん…」は、確かに不気味だ。
「手を振った」、「声を掛けた」は、内容次第だ。
ともかく、こうした状況を受けて、小中学校では警察による防犯講習が行われている。

もうすぐ、夏休み。
暑さ厳しい折は、注意力が散漫になり、イライラも募る。
足元をすくわれないよう、何かと気を付けねばならない。

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セクシャル・インパクト。~ LUM(プロ子ver.)。

2017年07月13日 07時36分13秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載、第四十九弾はキャラクターオーバーラップ、
うる星やつら「ラム」+マスプロアンテナ「プロ子」。

男子の仇心をくすぐるのは、難しくないかもしれない。
@蠱惑的な容姿と仕草。
@肌の露出。
@甘い囁き。
この3点セットで、大概、関心を惹きつけると思う。
受け手の年齢が若ければ猶更。
だから、1970年代のブラウン管に登場した「マスプロアンテナ」のCMには、
幼い心を掻き乱されたものだ。

♪あ~ん、見えすぎちゃって困るのぉ。
 見えすぎちゃって困るのぉ。
 見えすぎちゃって…こぉ~まぁるのぉぉ~♥♪


実写版は、マイクを握り歌う妙齢の女性の服が雨に濡れ、徐々にスケてゆく構成。
アニメ版は、トラ柄のビキニも眩しい雷神女子が、雲に乗って登場。
受信環境の良さ、画質の鮮明さを訴えるには、あまりに煽情的。
理屈を凌駕するインパクト。
これぞ「商業伝言」…コマーシャル・メッセージの典型と言えるかもしれない。

エンターテイメントの世界でも、設定やストーリーを評価する前に、
キャラクターのインパクトで、軽々とヒットメイクの分水嶺を越える場合がある。
その1つが「うる星やつら」ではないだろうか。
特に「ラムちゃん」である。
@大きな瞳、八重歯(牙?)が覗く小さな口、短い角を生やしたロングヘア。
@見えすぎちゃって困るほど露出度の高い虎柄ビキニのナイスバディ。
@宇宙人なのに「~だっちゃ」や「~のけ?」と東北弁を操るギャップ。
@愛に一途な健気に裏打ちされた嫉妬深さ。
多くの説明は必要ない、魅力的なキャラクターだ。

…とは言え、「少年サンデー」で週間連載が始まり、TVアニメ化された当初、
僕は、左程、興味を示していなかった。
認識を改めたのが、1984年の映画版
「うる星やつら2~ビューティフルドリーマー」を観賞してから。

あれは、ロードショー公開から2年近くが経った夏の午後。
たまたま前を通りかかった映画館でのリバイバル興行だった。
開始と終演時間がその後のスケジュールに都合よく、料金も手ごろ。
期待感のない時間つぶしの目的で席に座った。
…が、素晴らしかった。
観終わって、外に出た後も、意識が作品世界から抜け出せない。
夕暮れの蝉時雨に包まれながら、
しばらく夢現(ゆめうつつ)の中を漂った記憶がある。
少々大げさに言うなら衝撃を受け、上映期間中に2度、3度と足を運んだ。

傑作は、監督「押井守(おしい・まもる)」氏の手腕に因り、
漫画版と異なる「別の作品」だと思う。
しかし、原作で創造されたキャラクターなしには成立しない。
取り分け「ラムちゃん」の存在感が際立っていた。
以降、僕の「うる星」観は、大きく変わった。
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町の防災地図。

2017年07月09日 19時19分26秒 | 自然
不明者ら捜索続く=死者18人、孤立は220人―九州豪雨
今月、福岡県と大分県を中心にした九州北部を襲った豪雨では、
犠牲者と安否不明者はさらに増え、被害の全容はなおはっきりしていない。

雨は天からの恵みだが、常軌を逸すれば途端に脅威となる。
頭では理解していても、意識を怠っているのが実情だ。
いつ、同じ憂き目に遭うか分からない。
お見舞いを申し上げると共に、明日は我が身と胆に命じよう。

さて、今回の九州豪雨に歩調を合わせるかのように、
近隣の「ハザードマップ」が配布された。

僕が住む「津幡町・庄(しょう)区」で独自に作成したもののようだ。
避難所、防災倉庫、集会場、消火栓や防火水槽まどの位置、
浸水時の水位予測も印刷されている。
日々の散歩の記憶と照らし合わせてみれば、より立体的に把握できた。
街歩きも、非常時の備えになると実感する。

拙ブログにて掲載してきたように、
かつて、わが町も度々水害に見舞われてきた。
昭和19年、洪水を報せ被害を軽減した「忠犬伝説」。
昭和39年、集中豪雨による激甚災害の発生などは、近年の例。
元々、水が漬く事は珍しくなかった。
水に関係する文字…「津」「川」「池」「浜」などが組み込まれた地名が多いのは、
この辺りが、河北潟に面した低地・湿地帯だった証だ。

「津幡郵便局」入口には、町発信のハザードマップが掲示されている。
お近くの方は、足を運んだ折に、ご覧になってみてはいかがだろうか。
また、Webで「津幡町 ハザードマップ」とキーワード検索を。
すぐに閲覧できるだろう。
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小さな森の話。

2017年07月08日 17時20分08秒 | 自然
七夕の前日まで降りしきっていた雨が上がり、よく晴れ渡った今朝。
愛犬を伴って散歩にでかけた。
およそ1時間半の道行きの途中「津幡中央公園」に立ち寄る。
その一角で、「藤」が鬱蒼と生い茂っていた。

淡く青みがかった紫の花をつけた姿は可憐だが、
隙間なく葉を広げた姿は、逞しく美しい。
そこには早くも、若い莢(さや)がぶら下がっていた。

これから雨に打たれ、陽に焼かれながら成熟し、晩秋から冬にかけ中の種を飛ばす。
その様子を著した、こんなエッセイがある。

『昭和七年十二月十三日の夕方帰宅して、居間の机の前へすわると同時に、
 ぴしりという音がして何か座右の障子にぶつかったものがある。
 子供がいたずらに小石でも投げたかと思ったが、そうではなくて、
 それは庭の藤棚の藤豆がはねてその実の一つが飛んで来たのであった。
 宅(いえ)のものの話によると、
 きょうの午後一時過ぎから四時過ぎごろまでの間に頻繁にはじけ、
 それが庭の藤も台所の前のも両方申し合わせたように
 盛んにはじけたということであった。
 台所のほうのは、一間(けん)ぐらいを隔てた障子のガラスに衝突する音が
 なかなかはげしくて、今にもガラスが割れるかと思ったそうである。
 (中略)
 それにしても、これほど猛烈な勢いで豆を飛ばせるというのは驚くべきことである。
 書斎の軒の藤棚から居室の障子までは最短距離にしても五間(けん)はある。
 それで、地上三メートルの高さから水平に発射されたとして
 十メートルの距離において地上一メートルの点で障子に衝突したとすれば、
 空気の抵抗を除外しても、少なくも毎秒十メートル以上の初速をもって
 発射されたとしなければ勘定が合わない。
 あの一見枯死しているような豆のさやの中に、
 それほどの大きな原動力が潜んでいようとは
 ちょっと予想しないことであった。(後略)』

作者の名は「寺田寅彦(てらだ・とらひこ)」。
明治11年(1878年)東京生まれ、昭和10年(1935年)没。
地震予防と防災の研究に打ち込んだ物理学者であり、「漱石」門下の随筆家。
文理両道の才人らしく、優れた観察眼で自然を捉え、表現豊かに著した文章だと思う。

…さて、もう少し観察を続けてみよう。

蔓と葉で出来た傘の下は薄暗く、ほんの少し冷涼に感じられた。
また、適度に湿り気もある。
暑気が強くなってきた光の下よりも過ごしやすい。
この環境に寄り添って生きる命を発見。

殻に閉じこもり雨を待つ「マイマイ」と、盛んに葉を食む「ウロウリハムシ」。

藤棚は、人と自然が一緒に創った小さな森のようなものだと思った。
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