「このまま静かに選挙が終わって『指定席』が決まっているようなところを崩しにいきたい」
れいわ新選組の山本太郎代表が15日、衆院議員を辞職。6月22日公示、7月10日投開票の日程で調整されている参院選への立候補を表明した。
会見した山本代表は議員バッジを外して参院への出戻りを期する理由について、「政治の暴走を何としても食い止めなければならない」などと説明。比例区ではなく「選挙区で議席をもぎ取りにいく」と気炎を上げた。ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。
問題はどの選挙区から出るのか、勝算はあるのか、だ。立候補先について山本代表は「今は言わない」と濁した一方、「すでに(れいわが)候補者を立てているところ以外」と明言。れいわは15日までに公認候補者8人を擁立しており、うち4人が東京(改選数6)、愛知(同4)、大阪(同4)、福岡(同3)の選挙区から出る予定だ。
■出るのは神奈川か兵庫か、それとも…
立憲民主党が候補者の一本化を呼び掛けている改選数1の「1人区」に殴り込みをかけるとは考えにくく、改選数2以上の複数区については「仁義なき戦いだ」(山本氏)として立候補を示唆。「私自身、『ここだ』と決めたところに立たせていただくしかない。(小選挙区での立候補を取りやめた)衆院選の時のような忖度はしません」と強調した。
「出るのなら勝てる見込みのある無党派層の多い都市部ではないか。意外性も大事です。山本代表の態度も加味すると、関東なら神奈川、関西なら兵庫が可能性として挙げられます。ただ、確実に1議席を取りにいくなら、2013年に初当選した東京の可能性も捨てきれません。安定した集票力を発揮できますからね」(前出の鈴木哲夫氏)
「忖度しない」と宣言した山本代表は再び波乱を起こせるのか。