核廃絶へ世界で証言
被爆80年 被団協が決意語る
ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)を代表し、田中熙巳(てるみ)代表委員、児玉三智子、濱住治郎両事務局次長は24日、日本記者クラブで会見し、被爆80年となる2025年を「核兵器のない世界」を実現するために、被爆者運動を世界に大きく広げる年にしたいと語りました。
田中氏は、ノーベル賞受賞について、被爆80年を「核兵器のない世界」を実現する年にするために、ノーベル委員会は1年前倒しで日本被団協に授与したエピソードを紹介。25年は「核兵器の非人道性を世界に広げる大運動をやりたい」と意欲を語り、「大証言運動をいろんな団体が提案してほしい」と要望しました。
石破茂首相との対話について、年明けの早いうちに実現すると述べ、「唯一の戦争被爆国が核兵器廃絶のリーダーシップをとらずにどうするのか」と伝えることにしていると述べました。
授賞式で、死者への国家補償が行われていないことを繰り返し語ったことについて問われ、戦争受忍論は日本だけでなく、世界にあると指摘。「“戦争による国民犠牲をつくらないようにしないといけない”という思いを込めたものだ」と説明しました。
児玉氏は、「体験した地獄を世界の人に知っていただきたい。実際に体験した話を聞いてほしい」と語りました。
濱住氏は、25年3月に開かれる核兵器禁止条約第3回締約国会議に代表を派遣すると述べました。
女川原発を停止せよ
参院復興特委 岩渕議員が迫る
日本共産党の岩渕友議員は23日の参院東日本大震災復興特別委員会で、次期エネルギー基本計画原案で政府が原発の最大限活用を打ち出すもと、再稼働された東北電力女川原発(宮城県)を停止するよう迫りました。
岩渕氏は、国会事故調査委員会の報告書に東日本大震災で被災した女川原発での「外部電源喪失の回避は単なる幸運だ」と書かれていると指摘。2号機では津波が取水路から配管を通って流れ込み、非常用ディーゼル発電機が使用できなくなったこと、地震の揺れが設計の基準となる「基準地震動」を上回り2号機の建屋の壁に1000カ所を超えるひび割れが見つかったことを挙げ、「ボロボロになった原発を動かすのはあまりにも危険だ」と強調しました。
また、女川原発は牡鹿半島の中ほどに立地しており、地震や津波と原発事故の複合災害が起きたとき、「道路が通行できず避難などできない」「原発の方向に避難することになる」という声を紹介し、避難の実効性がないと批判しました。
伊藤忠彦復興相は「安全性の確保を大前提に活用を進めていく」と原発に固執する姿勢を表明。岩渕氏は「原子力規制委員会が認めれば安全とはならない。危険な女川原発の稼働はやめるべきだ」と強く求めました。
復興に関わる財源については、医療・介護の減免の継続など「原発事故で傷ついた暮らしや生業(なりわい)にこそ財源が必要」だと訴えました。
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