「この前は、猛暑の中ずーっと立ち通しで疲れたから、今日はできたら座って行きたいな」、
そう思って、東京駅から東海道線で行くことにしました。
東京始発ではなかったけれど、運よく、ひとつ空いている座席に座ることができました。
(あー、よかった、今日は一時間、ゆとりだわ~♪)
そう思ったとたん、乗り込んできた年配のご夫婦に目がとまりました。
ドア近くの手すり棒につかまっている、ご主人のほうが大変そうです。
思わず、「ここ、座れますよ。どうぞ」
バッグを座席に置くと反射的に立ち上がっていました。
「・・・一つだけなんですが・・・」
(奥さんの分も、誰か代わってくれるといいなと・・・)ーー甘い期待でした。
ドア付近に立っていると、わざわざ奥さんがお礼を言いに来ました。
「いえいえ、どういたしましてーー」
こんな場合、どうしても座ってはおられない性分です。
子供時代に刷り込まれたものが、優先席に座ってもいいかなという年代になっても。
でも、今日は涼しいし、一時間ぐらい平気、平気!
電車が品川に近づいたころ、見知らぬ年配のご夫婦に声を掛けられました。
「あそこが、空いてますから~どうぞ」
「あ~、取られちゃった~」
すかさずどなたかが座って、残念そうな奥さんの声。
この方は、先ほどの様子を、きっと反対側の席で見ていたに違いない。
それで、ご自分たちが降りるので、知らせてくださった。
「まあ、ご親切にありがとうございます」
お礼を述べてしばし。
その方は、次なる空席を見つけて、教えてくださり、品川で降りて行きました。
かくして、茅ヶ崎までたっぷり座って、このブログのメモを書きながら
着くことができたというわけです。
ありがとうございました。ーーなんだか、心のバトンタッチをされたようです。
今日で4歳になる孫の誕生日会に行く途中のこと。