朝から吹き飛ばされそうな風。
いつものように公園散歩にゆくべく
1Fでエレベーターを降りると、
待っていた上の階へ行く女性が
「すごい風ですよ。私なんか、飛ばされないように
電信柱にしがみついたくらい~」と笑った。
案の定建物のすぐ側はビル風で吹き飛ばされそう。
公園の中では大風が吹き荒れて、グラウンドの砂を巻き上げ、
クスノキの枝は吹きちぎれそう。
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こんな風の日だから、カリン落ちていないかな。
カリンの木の梢におおきなカリンが4~5個なっていたのだが、
徐々に落ち、割られ、今は中くらいのものが2個のこっている。
あのカリンの実が落ちるときに遭遇したいな
そう思っていたのだがーーー
公園の端まで来て見上げた梢に2個のカリンの実はなかった(!)
下には、二個の実が鎮座ましましてーー。
かなり高い所から落ちたのに、砕けてはいない。
「こんな場面に遭遇したかったのよ~~♪」
夢?が実現!!?
すぐに拾い上げて、あと一つは木の根元へそっと置いてきた。
手の中から、甘い香りが立ち上る。
~~琴は静かに鳴りいだすだろう~♪
思わず重吉のこんな一行がうかんできた。
”大風がくれたもの”ーー
我が狭き部屋の空気を時々甘やかに揺らすもの。