厚生労働省の調査によると、今春卒業した大学生の就職内定率は91.8%で、過去10年間で最低となったそうだ。また来春に卒業する4年生の就職内定率は複数の就職情報会社の調査によると、およそ47%から70%で、前年の同時期の数値を下回って、就職活動は非常に厳しいたってのんきない状況にある。この数値は8月の頃のものだから、現在ではどのようになっているかは分からないが、厳しい情勢であることには違いはないだろう。日本の景気は最近は持ち直しているとは言っても、その先行きは依然として不透明なので、採用を抑えたり、必要な人材が見つからなければ募集定員に満たなくても採用を取り止めるという企業もあるとのことだ。また企業の中には海外に活路を見出そうとする動きも活発で、海外で即戦力になる人材も求める傾向があって、優秀な外国人留学生に目を向けることもあると言うことで、日本の大学生にとってはますます厳しい就職状況になりそうだとも言う。
私の一番上の孫娘は京都のある女子大学の3年生だが、一般企業を目指す学友達はもう就職活動をしているようだ。本人はもともと幼稚園か保育所を希望して今の学部に入ったから、来年の秋頃までは採用試験はないから、アルバイトしながら外国旅行の費用を貯めているという至ってのんきな状態だが、それでも少子化傾向の現在、いざとなればどのようなことになるのか、いささか心配だ。
それにしても、今の日本の大学生には同情する。このブログの参考にしたあるサイトの書き込みには、「別に就職なんてしなくていいじゃん。 バイトで食いつないでたら、そのうち世間が変わってくるよ 」などといういい加減で能天気なものもあるが、「何世代蚊にいっぺん氷河期が繰るこのシステムどうにかならないの」という声はもっともだと思う。
若い人、中年者、そして老齢期にある者が、それぞれ希望が持てるような社会にすることは政治の責任だろうし、日本経済を動かしている財界も考えるべきではないだろうか・・・と言えば、またぞろ例の「自己責任」論とかで一蹴されるのかも知れない。