中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

不用品の処理

2011-02-04 14:05:57 | 中国のこと

 西安の謝俊麗の息子の撓撓(ナオナオ)は2歳4ヶ月、可愛い盛りだが好奇心も旺盛な時期らしく、特に本が好きで毎日のように俊麗に本を読んでくれとせがむようだ。俊麗も時には絵本を4、5冊も買って読んでやるようだが、撓撓は気に入ると何度も繰り返し読むように要求し、大変だと言っていた。

 

 絵本もだいぶ溜まっただろうし、始末に困るだろうと聞いたら、「壊れて(破れて)いないのは売るよ。ヒヒ」と書いて寄越した。(俊麗は何かおどけたような時には「ヒヒ」と言う。)売るとはなかなかしっかりしているなと思ったが、どうやって売るのかと聞くと「西安母親ネット」というのがあって、そこに売りたい不用品と希望値段を書き込んで応答を待つようだ。写真も貼り付けるのかも知れない。そうやって前に撓撓が生後半年くらいの時に使っていたベビーカーを30元(約400円)で売ったと言った。あまり傷んではいないだろうし、長く使うものではないから、30元なら買うほうもいい買い物をしたことになる。安いから問い合わせは多かったそうだ。西安の人口は周辺部を除いて600万ほどあるから、このネットの利用者は結構多いのかもしれない。

 

 日本は一人っ子ではないから、売る必要はないねと俊麗は言ったが、中国では一人っ子だから、親や祖父母がかける愛情は深く、勢いいろいろなものを買い与えることになり、子どもの成長は速いから、不用品も増える。知り合いや親戚で譲り合いをすることもあるようだが、それを拡大したようなものが「母親ネット」なのだろう。 母親ネットはいくつかの種別に分かれていて、その中の「中古市場」を俊麗はよく利用するようで、中古服や哺乳瓶などもあるとのことだ。俊麗は将来、撓撓が読んだ絵本を出すつもりのようだ。

 

 日本では人が使った「お古」、とりわけ見知らぬ他人が身に着けた物は敬遠する傾向があるように思う。だから子ども用の物に限らず、使い古した物は廃品として処理してしまうことは少なくないのではないか。私の妹が以前米国に住んでいた時の話を聞いたことがあるが、米国人はよくガレージセールというものをやって不用品を売るそうだ。「使ったパンティーまで売っているのよ」と妹は呆れたように言っていたが、そのあたりは日本人の感覚とは違うのかも知れない。

 

 西安母親ネットの利用者は多いらしく、アイディアとしては面白いと思った。中国にはこのようなネットは多いようで、「北京母親ネット」などもあるそうだ。日本にはあるのかどうかは知らないし、同じようなものを作ってみても機能するかどうかも分からない。