神河町のススキを見た後で、さらに西に足を伸ばし、岡山県との境にある佐用郡佐用町江川にある棚田を見に行った。これは私が前に神戸新聞(電子版)の記事で見たものだ。人家はあるが人の姿が見えない鄙びた所で途中少し迷ったが、何とか目的地にたどり着いた。
佐用町には知られた棚田が二箇所ある。一つは大木谷と言う地区にあり、ここは「日本の棚田百選」に指定されている。もう一つは大木谷地区のすぐ近くの田和と言うところにあるが、ここの棚田は大木谷のものより規模が小さい。近くに車が入れる道がなかったので寄らなかった。
大木谷の棚田ではほとんど刈り入れが終わっていた。ここの田では、私の家の近くの田と違って、刈り取った稲の一部は稲掛け(いなぎ)に干していた。棚田の規模はそれほど大きいものではないようだが、車を止めて道路から見下ろすと、畦道が描く曲線はやはり美しい造形だ。棚田が美しいのは水を張った時と刈り入れ前だ。