蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

大河への道

2023年01月15日 | 映画の感想
大河への道

千葉県香取市役所の総務課主任の池本(中井貴一)は、同地出身の伊能忠敬を主役にした大河ドラマ誘致を知事から命じられる。大物脚本家の加藤(橋爪功)を口説いてともに伊能忠敬をテーマにした博物館を見学させる。加藤は、伊能ではなく、その死後に日本地図の完成に尽力した幕府の天文方:高橋景保(中井の二役)を主役にしようとする・・・という話。

伊能の死後約3年も幕府に(出資させるために)その死を秘した、というのは、まさしく命がけだったはず。しかし、本作ではそれを高橋に決意させるプロセスが(筋立てとしては)弱いかなあと思えた。もっとも、頼まれごとに弱そうな中井さんが演じているともっともらしく見えてしまうのだが。

脚本家を演じた橋爪さんがいい。演技というより地のままなのかも・・・と思わせるくらいの自然体。なのにひねくれた大物脚本家にしか見えないのだった。

千葉県知事役は、経験者のあの人だったら面白かったのになあ。(実際のキャストは草刈正雄)

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