天網恢々（てんもうかいかい）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（抜ける秋の空）

毎日毎日、日替わりのごとく起きる、
悲惨な殺人事件や社会倫理に悖る企業の不祥事、
一体日本はどうなってしまったのでしょうか。
人が人を殺めるなどは絶対悪ですが、
赤福だけを責められません。
「ばれなければ」、「儲けのためならウソもつく」、「自分のとこだけよければ」、「社会の決まりを守らない」と、
社会に蔓延している倫理の欠如には目を覆いたくなります。
昔から『お天道さんが見ているから』と、
「人の見ていないところでも、絶対に悪いことや恥ずかしいことをしない」、
これが日本人の普通の常識だったはずです。
電器の量販店でもリサイクル引き取り品の不正な処理、
ヘルパーへの不適切な業務指示などで、当局からの警告が絶えません。
どうして「お天道さんが見ていてきっとばれる」と意識できないのでしょうか。
光市母子殺害事件の被害者遺族の本村洋さんが、被告の少年に語りかけていました。
『天網恢々、疎にして漏らさず《てんもうかいかい、そにしてもらさず》』と。
網の目は粗いが天は絶対に悪事を見逃さない、と言う意味です。
小は商店から大は量販店大企業まで、全業種全国民が心して措かねばならないことです。