(日本モンゴル民族博物館にはためく、日の丸とモンゴルの国旗)
資母診療所へ蛍光管を配達します。 『ついでの事です。取替させていただきましょうか?』、 豊岡市にありますへき地の診療所は、但東町の資母(しぼ)診療所、日高町の神鍋(かんなべ)診療所、竹野町の森本(もりもと)診療所の3ヶ所、どこもこじんまりと小さくて、お医者さんが一人で看護師さんも2人ばかりです。 「取り替えていただけたら助かるわ」、きれいな看護師さんも嬉しそう、診察室の天井はお医者さんも一緒に手伝って、交換しました和やかですね。待ち合いには、おばあさん二人会話が弾んでその間、待つのも少しも気になりません。 「取り替えた古い蛍光管も、処分してもらえますか」と云いながら、看護師さんがお尋ねですね。 「この市伝票の請求金額間違っていませんか?、40wの蛍光管ってこんなに安いのですか?」、このごろ高くなったガソリン代よりずっと安い金額に、ビックリしたよな顔でした。その上取り付けサービスし、処分までしてもらってこの値段、だれでも驚く事ですね。 『そうですよ~、間違っていません大丈夫です。社会奉仕のお仕事ですよ、なので、アトムの特選品カタログ見ておいてね、お願いします。どんなことでも電話をしてちょうだいね』と、ニコニコしながら帰ります。 資母診療所のすぐ傍に日本モンゴル民族博物館がありまして、日の丸と一緒にモンゴル人民共和国の国旗がパタパタ・パタと強い春風に吹かれています。 ふるさと但馬の春の風、のどかな田舎のこの町にモンゴルの国旗が揺らめくと、何か場違いな妙な気分になりますね。
帰り道、出石の町の出石川、昨日渡り初めされた新しい鳥居橋を初めて通ります。 もう6年半にもなりますね、台風23号で出石川が決壊し鳥居橋が使えない、大洪水に襲われ家も流され田も浸かり、大変な被害を被った地区でした。 長い年月費やしてやっと完成しました立派な橋が、これで日高と出石の通行も近くなります楽ですね。 鳥居の橋からまっすぐに延びる道路の左の山は、コブシの花が群生します。コブシの花咲く季節には山一面に白サギが留まっているよな景色です。 処女小説「出石」で作家の道に進んだ、出石に縁(ゆかり)の木山捷平(きやましょうへい)が、「大正も今は昔のコブシ哉」と詠んだ詩の情景が出石を取り囲む山々の、もうすぐコブシの咲く季節、春を呼びますコブシの里は、なつかしいふるさと想う風景ですね。
テレビで見ました、新聞で読みました。「天皇、皇后両陛下が東京武道館をご訪問」のニュースです。 東日本大震災の被災者を直接見舞いにお出かけを、床に膝を折って被災者へ励ましのお言葉かけるお姿伝えます。 コブシの咲くころ思います。 もう16年も前のこと、阪神淡路大震災の冬でした。天皇、皇后両陛下は、震災直後の神戸の被災者を見舞いに来られて激励を、今回と同じように膝を折って声掛けられました。 被災者が感謝の気持ちで見送る際に、バスの中から美智子皇后陛下は両手を握りしめてコブシを作り、「しっかりね、しっかり頑張ってね」と、コブシを何回も何回も差し出された光景を見ました。テレビで幾度も眺め、本当に感謝感動したことを思い出しますね(このバスがなんと、ふるさと但馬の全但バス)。 コブシの花咲くこの季節、昨日の武道館のニュースでまたまた感動いたします。
《北国の コブシ咲くころ 春の音》