修理代

　楽（たの）しさは　　　トマト七つで　　修理代　　ばあちゃんニコリと　　笑顔するとき



『冷蔵庫の調子、どこも悪くはないよ』、

「おかしいな～、電気屋さんが来ると直ってしまうね」、

「すまないね、忙しい時に呼んだりして」と、
ばあちゃん恐縮いたします。

「修理代はなんぼ払わせてもらお～かえ」、

『いいよ、もらわんでもよろしいよ。
なにも直してないし、来ただけなんで』、

「出張料でも払いますや～な」、

『サービスしとくよ、今日はいいから』と問答します。

裏の畑に向かったばあちゃんは、

「ほんなら、
とれたてのトマト、袋に入れたんで持って帰っておくれんしゃ～」と、

ニコリと笑顔で差し出しますね。