「手紙」 東野圭吾著 (文春文庫) 定価:590円
【この本を読んだ理由】
昨年の暮れ、本屋に行ったら、ベストセラーの1位の席にこの本が陳列されていた。
さらに、文庫本の新作の陳列台にも、文春文庫の棚にも、この本が何冊かづつ置いてあり、目立っていた。
ベストセラー1位にひかれて、買おうと思った。
でも、本の厚みが少し気になった。
著者名が「東野圭吾」だったので、当然推理小説だろうと思った。
推理小説なら、少々分厚くても読める自信があったので、思い切って買うことにした。
【読後感】
はじめ、強盗殺人事件から始まったので、当然、推理小説だろうと思った。
が、段々読み進んでいくうちに、推理小説ではないことが分かった。
なんだか裏切られたような気がした。
それでも、途中でやめるわけにもいかず、我慢しながら読み続けた。
そして、第四章の4で、わたしはクライマックスに達した。
活字が潤んで見えなくなりそうになった。
ここを何とか読んで一息入れるために、鼻をかみ、コーヒーを飲んだ。
そして、そのあとは、推理性も織り込まれていたので、一気に読めた。
こんなに感動したこの小説は、いい小説であると思った。
この本がベストセラーになったことも納得できた。
ところで、この小説が映画にもなっていたことは、後で知った。
なぜなら、文庫本は本屋さんでカバーをかけてもらうのが習慣だったから。