
「間の取れる人 間抜けな人」 森田雄三著 (祥伝社新書) 定価:800円
【この本を読んだ理由】
本のタイトルに何となく惹かれた。さらに、サブタイトルで小さく“人づき合いが楽になる”とある。
第二の人生を歩み始めて早1年、新しい人達との付き合いが嫌でも待ち受けている小生にとって、何か良きヒントがあるのではという期待もあった。
【読後感】
著者は“石川県生まれ”で私と同郷の人だった。全く知らない人であるが、何となく親しみを覚えた。
この本の概略は、この本の帯に書いてある宣伝文句の通りだ。
イッセー尾形の名演出家が教える「人をひきつける」極意
やっぱり、沈黙は金!
過剰なおしゃべりは逆効果
そして【裏面】には、
●「間」と「沈黙」の効果を、もう一度見直そう!
●「間」のない人の話は、息苦しいだけ
●相手のためを思ってしゃべるほど、相手の負担になる
●聞き手は、「話の内容」より「話し手の状態」を見る
●「困ること」を受け入れれば、会話はうまくいく
●「話し方のレッスン」よりも、「間に腰を据える訓練」を
●こちらから話しかけない―――困っている人との会話のコツ
●「自分の話」を面白おかしく話せるのは、プロの芸人だけ
●自分ではなく「他人」に目をむけてみる
●「話を聞き流してくれる人」はありがたい
●「言おう、言おう」と準備した言葉は、手垢がついている
この本は、地味な目立たない人間つまり平凡なフツーの人ほど感銘を受けそうな気がした。
また、イッセー尾形のひとり芝居は、見たことが無いが何となく一度見たくなった。
『うまく話さなきゃ、人をひきつけなきゃ、と思えば思うほど、空回りしていく会話。
⇒そんな焦りは捨てて、「間」と「沈黙」に腰を据えてみる。
自分の話をするのではなく、他人の話をしてみる。
⇒そうすれば、人づき合いはぐっと楽になるし、深くなる。』
と著者は言う。
中でも興味を惹いた話を挙げてみると、
◎われわれは「小いばりの世界」に住んでいる。
⇒「安物買い」を自慢する人は、結婚願望の強い人
◎浮気が繰り返されるメカニズム
⇒恋愛には「善悪の判断基準」がない
◎なぜ、人と楽にコミュニケーションできないのか
⇒「人恋しい気持ち」が生まれるまで待とう
なんと的を射たことではないか。
久しぶりに面白い本を読んだ気がした。