医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

食後5分間の歯磨きが老人の肺炎を減らす

2006年01月30日 | 感染症
衰弱した高齢者の場合、誤嚥性肺炎といって食べ物が気道の中に入り肺炎を起こすことがあります。食べ物が気道の中に入る事は減らせないとしても、口腔内を清潔に保てば肺炎が減るのではないかという仮説のもとに行われた研究があります。日本で行われた研究です。

Oral care reduces pneumonia in older patients in nursing homes.
Journal of American Geriatric Society. 2002;50:430.
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★☆☆)

11の老人保健施設の入所者417人(平均年齢82歳)を対象に、毎食後5分間の歯磨き(歯がない場合は口腔ケア)と一月に一度のヨード(テレビでも宣伝されているイソジンです)による口腔ケアを施行する群と施行しない群を設け、肺炎の発症率、肺炎による死亡率が前向きに2年間調査されました。

2年間に肺炎を発症したのは口腔ケア施行群11%、非施行群19%で、口腔ケア施行群のほうが有意に減少していました。肺炎による死亡も口腔ケア施行群7%、非施行群16%で、口腔ケア施行群のほうが有意に減少していました。

Mini Mental State Examinationとよばれる知的機能を評価する指標も口腔ケア施行群で1.5ポイント減少、非施行群3.0ポイント減少と口腔ケア施行群で有意に知的機能の低下が予防できました。

同様に、日常生活動作の減退も軽度に留まっていました。

高齢者では歯磨きが肺炎の死亡率を9%も減少させ知的機能や日常生活動作の低下を抑制するなんて、虫歯予防以外にも歯磨きの重要性を再認識させられる報告です。

「なるほど、ためになった」と思われた方はポチっとクリックよろしくお願いします

ブログランキング

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする