12月23日の記事の中で高血圧の薬の中でなにが一番よいかという事をお伝えしました。今回は高血圧の薬の中で、ブロプレスというアンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の有用性の検討の報告をお伝えします。
Effect of candesartan on cause-specific mortality in heart failure patients. The candesartan in heart failure assessment of reduction in mortality and morbidity (CHARM) program.
Circulation. 2004;110:2180.
(インパクトファクター★★★★☆、研究対象人数★★★★★)
慢性心不全患者7,599人がブロプレスというアンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)投与群(3,803人)(4mg/日から最高32mg/日)と非投与群(3,796人)に無作為に割り当てられ3年間調査されました。
突然死、心不全の進行、心筋梗塞、脳卒中、心筋梗塞以外の心臓血管病、全ての心臓血管病による死亡、ガンによる死亡、ガンと心臓血管病以外を原因とする死亡、全ての死亡について発症率が調査されました。
3年間でブロプレスの内服が有意に改善させていた疾患は、上記のうち突然死(9.1%を7.9%に、P=0.036)、心不全の進行(2.4%を1.9%に、P=0.008)、全ての心臓血管病による死亡(20.3%を18.2%に、P=0.037)の3項目でした。
他の項目に関しては効果が認められませんでしたし、ガンによる死亡を(1.5%を2.3%に、P=0.012)上昇させていました。しかしガンに関しては、突然死や全ての心臓血管病による死亡が減少したためにガンにさらされる期間が増えたとも解釈できます。
コストですが、平均投与量を8mg/日と仮定した場合、ブロプレス8mgが195円ですから、突然死を一人予防するのに1,778万円、心不全の進行を一人予防するのに4,270万円、全ての心臓血管病による死亡を一人予防するのに1,015万円です。
心不全の進行を一人予防するのに4,270万円もかかっていますが、これはブロプレスを3年間投与しても1000人に5人しか(つまりNNTは200)心不全の進行を予防できなかった事が原因です。同様に突然死に関しても3年間で1000人に12人(つまりNNTは83)です。これを効いていると言っていいのか、私には疑問です。
今は何位かな?
Effect of candesartan on cause-specific mortality in heart failure patients. The candesartan in heart failure assessment of reduction in mortality and morbidity (CHARM) program.
Circulation. 2004;110:2180.
(インパクトファクター★★★★☆、研究対象人数★★★★★)
慢性心不全患者7,599人がブロプレスというアンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)投与群(3,803人)(4mg/日から最高32mg/日)と非投与群(3,796人)に無作為に割り当てられ3年間調査されました。
突然死、心不全の進行、心筋梗塞、脳卒中、心筋梗塞以外の心臓血管病、全ての心臓血管病による死亡、ガンによる死亡、ガンと心臓血管病以外を原因とする死亡、全ての死亡について発症率が調査されました。
3年間でブロプレスの内服が有意に改善させていた疾患は、上記のうち突然死(9.1%を7.9%に、P=0.036)、心不全の進行(2.4%を1.9%に、P=0.008)、全ての心臓血管病による死亡(20.3%を18.2%に、P=0.037)の3項目でした。
他の項目に関しては効果が認められませんでしたし、ガンによる死亡を(1.5%を2.3%に、P=0.012)上昇させていました。しかしガンに関しては、突然死や全ての心臓血管病による死亡が減少したためにガンにさらされる期間が増えたとも解釈できます。
コストですが、平均投与量を8mg/日と仮定した場合、ブロプレス8mgが195円ですから、突然死を一人予防するのに1,778万円、心不全の進行を一人予防するのに4,270万円、全ての心臓血管病による死亡を一人予防するのに1,015万円です。
心不全の進行を一人予防するのに4,270万円もかかっていますが、これはブロプレスを3年間投与しても1000人に5人しか(つまりNNTは200)心不全の進行を予防できなかった事が原因です。同様に突然死に関しても3年間で1000人に12人(つまりNNTは83)です。これを効いていると言っていいのか、私には疑問です。
今は何位かな?