医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

男性型脱毛症用薬プロペシア

2006年04月13日 | 総合
男性型脱毛症(円形脱毛症などの疾患でなく加齢に伴い脱毛するもの)はジヒドロテストステロンが関与しており、これを阻害すれば治療できることが明らかになり、昨年日本でも発売が開始されました。

この薬は、図の赤枠で示されたII、III、IV、V型の脱毛症に有効です。今回は男性型脱毛症用薬プロペシアの有効性についてお伝えします。

Europian Journal of Dermatology. 2004;12::247.
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★☆☆)

20歳から50歳までの男性型脱毛症の男性405人を対象として、プラセボ群(137人)、0.2mg投与群(135人)、1mg投与群(133人)に無作為に分け、1年間観察されました。評価は投与状況を知らない第三者機関の熟練した皮膚科医師により投与前後の頭皮の写真を比較され、7段階に分類することでなされました。

結果は、3カ月の時点で改善した割合は、プラセボ群で8%、0.2mg投与群で25%、1mg投与群で23%で、6カ月の時点で改善した割合は、プラセボ群で9%、0.2mg投与群で44%、1mg投与群で49%、1年後に改善した割合は、プラセボ群で6%、0.2mg投与群で54%、1mg投与群で58%でした。

内服しても全員に改善が認められるわけではなく、効果が認められるのは約半数ですが、効果は1年間内服し続けなければ判定できません。

プロペシアには保険は利きません。厚生労働省から薬価収載されておらず定価はありませんが、1錠約250円ですから1年間で9万円です。内服をやめると元に戻ってしまいますから、効果があった場合はそのまま内服を続けることになります。

今は何位かな?


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