医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

男性型脱毛症用薬プロペシア(その2)

2006年04月15日 | 総合
前回はプロペシアがどれくらいの使用者に有効かをお伝えしました。今回は有効性の程度についてお伝えします。

Journal of the American Academy of Dermatology. 1998;39:578.
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★★☆)

18歳から40歳までの男性で、Modified Norwood/Hamilton分類(前回の図)においてII、III、IV、V型に分類される、中等度までの頭頂部脱毛を有する男性型脱毛症患者1,553例が対象とされました。

最初の1年間はプロペシア1mg投与群(679人)とプラセボ群(672人)に無作為に分けられ二重盲検(患者も医者もどちらの群に割り当てられたかを知らない)で比較されました。

有効性は頭頂部の直径1インチ(約2.5cm)の範囲の頭髪数を数えることで調べられました。

結果は投与群で1年間に90本増加したのに対して、プラセボ群では20本減少しました。次の1年間は内服で有効であった群の1割(48人)をプラセボに変更したところ平均110本増加していた毛髪は2年前と比較して平均10本減少してしまいました。逆にプラセボ群の9割(426人)に次の1年間はプロペシアを投与したところ、平均20本減少していた毛髪は平均60本増加しました。

有効性は直径1インチあたり1年間で110本増加する程度であり、それまで有効であった人でも内服をやめれば元に戻ってしまうので、内服を続けなければいけない事がわかりました。

副作用は性欲減退、勃起機能不全、射精障害で発現率の合計は4.2%でした。

今は何位かな?


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