食肉消費量が増えると結腸直腸癌、乳癌、前立腺癌の発症リスクも増えることは報告されていました。しかし1997年に発表された栄養と癌に関する報告書で、食肉及び保存加工肉の消費量と胃癌・食道癌の発症リスクとの関連はエビデンス不十分と結論づけられていました。最近その関連を調査した結果が発表されました。
Meat intake and risk of stomach and esophageal adenocarcinoma within the European Prospective Investigation Into Cancer and Nutrition (EPIC).
Journal of the National Cancer Institute. 2006;98;345.
(インパクトファクター★★★★☆、研究対象人数★★★★★)
対象は欧州の10カ国に住む35歳から70歳までの521,457人で、European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition(EPIC)試験という調査の中で食肉消費量に関するアンケートを受けていました。
平均6.5年間の追跡調査期間中に、胃癌330例、食道腺癌65例の診断がなされました。食肉は赤身肉(牛、豚、羊肉など)、鳥肉(鶏、七面鳥、家鴨など)、加工肉(ハム、ベーコン、ソーセージ、ハンバーガー、肉団子、パテなど)に分類しました。
胃癌の発症リスクは、総食肉摂取量(1日摂取量100g増加あたりのリスクの増加は 3.52倍)、赤身肉摂取量(1日摂取量50g増加あたりのリスクの増加は 1.73)倍、加工肉摂取量(1日摂取量50g増加あたりのリスクの増加は2.45倍)と有意な関連がありました。ピロリ菌陽性者では総食肉摂取量が1日摂取量100g増加あたりのリスクの増加が 5.32倍と、食肉摂取量増加に伴うリスクの増加率は高くなりました。
食道腺癌と総食肉摂取量ならびに加工肉摂取量の間には統計学的有意差は認められませんでした。60歳の被験者が10年以内に胃癌を発症する絶対リスクは、総食肉摂取量が下位4分の1のグループでは0.26%、上位4分の1のグループでは0.33%でした。
肉が大好きな方、肉の摂取もほどほどにということです。
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平均6.5年間の追跡調査期間中に、胃癌330例、食道腺癌65例の診断がなされました。食肉は赤身肉(牛、豚、羊肉など)、鳥肉(鶏、七面鳥、家鴨など)、加工肉(ハム、ベーコン、ソーセージ、ハンバーガー、肉団子、パテなど)に分類しました。
胃癌の発症リスクは、総食肉摂取量(1日摂取量100g増加あたりのリスクの増加は 3.52倍)、赤身肉摂取量(1日摂取量50g増加あたりのリスクの増加は 1.73)倍、加工肉摂取量(1日摂取量50g増加あたりのリスクの増加は2.45倍)と有意な関連がありました。ピロリ菌陽性者では総食肉摂取量が1日摂取量100g増加あたりのリスクの増加が 5.32倍と、食肉摂取量増加に伴うリスクの増加率は高くなりました。
食道腺癌と総食肉摂取量ならびに加工肉摂取量の間には統計学的有意差は認められませんでした。60歳の被験者が10年以内に胃癌を発症する絶対リスクは、総食肉摂取量が下位4分の1のグループでは0.26%、上位4分の1のグループでは0.33%でした。
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