ブクログより
森鴎外の末子、森類 偉大な父親の庇護のもと何不自由なく育つ。
しかし偉大な父親を持ったがために、世間や家族からの無言のプレッシャーからも逃れられない。
何もせずとも暮らしていけるが、何かやりたい、やらねばという思いで、絵画に打ち込みパリにまで出かけて修行?するが芽が出ない。
二人の姉は、文筆で名をあげ益々焦る類であるが、いかんせん道楽(のように私には見える)である。
やがてエッセーのようなものを書き始めるが、家族の暴露本のようになってしまい、姉たちを怒らせ絶縁状態に。
その間に結婚するがやがて戦争が始まり、終戦、生活は経験したことのないどん底、それではと仕方なく初めて勤め人になるが、使い物にならなくすぐに解雇、無理もない、それまで働いたことのない人だから。
と、なんともあからさまにその生涯が綴られている。
類 / 朝井まかて
WBC日本代表選手の皆さん、優勝おめでとうございます