今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

さくら

2022年10月21日 | 「本」のひきだし

ブクログより


西加奈子のでまだこんなの読んでなかった。デビューして2作目らしい。
帯のキャッチフレーズがすごい。
担当編集者に脚本家の岡田恵和さんや読者の方々・・・
普通はこの帯の解説で読もうか読むまいか判断することが多いのだけれど、今回は読まずに読みたかったぁ。

夫婦がいて、長男・次男・長女をもうけて、普通の平均的な一家の物語で、次男の目線で物語は進められている。
そんな家庭に女の子のサクラという犬がやってきて、5人と一匹は日常の些末な出来事はあるものの、平穏で幸せな生活を送っている。
やがて子供たちは思春期を迎え、自我に目覚め、いろいろ抱えるものも多くなっていくけれど、明るく陽気なお母さんと物静かな優しいお父さんと、一家のアイドル、サクラとの絆は揺るぎのないものだった。

でもでも長男の事故をきっかけに、それこそガラガラと音を立てて、今までの生活は崩れてしまった。
結末近くになって明かされる事実、それによっていろいろなことが腑に落ち、今までのつけのような不幸が家族を襲う。

折しもこの結末近くから布団の中で読みだして、止まらなくて読んでしまい、なんともやるせない気持ちで寝ようとしたけれど、頭の中に本の内容がぐるぐるめぐり、寝られない。
悶々としながらとにかく頭をリセットしようとラジオ深夜便を聴きながら朝方眠ったみたい。

本当に何の予備知識もなく読みたかった。


さくら / 西加奈子

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彼女たちの場合は

2022年10月19日 | 「本」のひきだし

ブクログより


14歳の礼那と17歳の逸佳は従姉妹。
二人はある日黙って旅に出る。
アメリカを巡る旅。

礼那は父親の仕事でニューヨークに住んでいるので、英語はできるし、アメリカにはそこそこ馴染んでいるし、だが女の子二人の旅、アメリカといっても広い、雑多な人種、地域性もいろいろ、そういうもろもろのことをやはり心配し、二人の両親は半狂乱にならんばかりの取り乱しよう。
あらゆる手を尽くしても手掛かりがないとわかると、もはや二人が無事帰ってくるのを待つばかり。

一方二人は、無謀な行き当たりばったり的な旅ではなくて、年長の逸佳が、地図やガイドブックを綿密に調べて、計画的に旅をする様子に、安心を覚える。この子たちなら大丈夫と。礼那の無邪気すぎる無防備なふるまいにはハラハラさせられるけど。
やがて業を煮やした親に資金源であるクレジットカードを止められてしまう。
お金が無くなれば帰ってくるだろうという親の考えをしり目に、ここから益々たくましくなっていく彼女たち。
たくさんの人に助けてもらいながら、何とか窮地を切り抜けていく彼女たちをいつしか応援している。
もっと遠くへ、もっと遠くへと。

普通ティーンエイジャーが主人公の小説はあまり読まないのですが、今回はなぜだか彼女たちに惹きつけられて、一気に読んでしまいました。
舞台がアメリカで、彼女たちを取り囲む人たちが皆大人だからでしょうか。
帰りを待つ父親と母親の感情の変化も興味深いものでした。


彼女たちの場合は / 江國香織

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おしん 上・下

2022年10月18日 | 「本」のひきだし

ブクログより


言わずと知れたおしんです。
今、BSで毎朝放送されていて、夫が見ていたのをちらちら見ていたのですが、いつしかはまってしまったころには終盤となっていました。
リアルタイムの時は、25歳のころ、結婚をして子供もあり、仕事もしていてとても連ドラなど見ていられる余裕はありませんでした。
それで今頃ですがもう遅い。
それならば本で読もうというわけで読んでみました。

あんな長編のドラマが、たった上下巻?と思いましたが、大体ドラマに沿って進められているようです。
ドラマを見ていないにもかかわらず、読んでいくうち知っている場面も出てきたりして、どこかで目にしていたんですね。
とにかくすごい視聴率だったそうですから、何度も再放送があったのでしょうね。
すると図書館でDVDを見つけました。
それじゃせっかくですからと、それも借りて今、BSのテレビ放送と、小説と、DVDと3本仕立てのこの頃です。(2020年)



同じく


昔の女の人が皆こんなだったとは思いませんが、多かれ少なかれ同じような境遇で、同じような経験をしている、部分部分であってもそういう人たちの共感を呼び、あのようなヒット作になったんだなぁと今さらながら思わせられる小説でした。
並行してドラマも見ているのですがあらすじは概ね同じようなものです。

私を含めて今の人にこういう生き方を見せられても、自分と重ねて考えることは絶対できないし、ましてや説教されても反感を覚えるだけでしょうが、これも日本の歴史の一部として捉え心に刻んで置くことは大事なことだと思います。



おしん / 橋田寿賀子




げんきんなもので、少しずつ動けるようになると途端にパソコンの前に座る時間が短くなり、気が付けば一週間以上経っていました。
本の感想は、古い順に載せているので、どんどんたまって古くなっていきます。
早く追いつかなければと思っているのですが。

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てくてく青空登山

2022年10月06日 | 「本」のひきだし

ブクログにこの本の登録がなかった。
そんな本を見つけた(自慢ではないです)


安西さんは、本職はイラストレーター。
でも映画にも詳しいし、城巡りもされるし、とにかく多趣味。
山歩きも好きだったなんて知らなかった。

京都の一澤帆布のリュックを肩に掛け、全国の山を訪れている。
今頃になってこんな本が出るなんて・・・と思い最後のあとがきを読んで納得。
あとがきは出版社の編集長が書かれていた。
その編集長とは、若菜晃子さん。

山に関する本はもちろん、暮らしの手帖にも連載されていて、その山を愛する気持ちも共感するけれど、その表現力の素晴らしさに感動し、密かに注目していた。

大好きな水丸さんの本をこうしてまた世に出してもらってとてもうれしい。


てくてく青空登山 / 安西水丸





ある朝、庭に出ると甘い香りがした。


2年目のキンセンカが花をつけていた。
まだツボミが多い、キンセンカの花って木の枝から直接花をつけるって、発見した。(意味わかるかな)

あ~~季節に完全においてかれてる・・・

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あれを食べにこの山に行ってきました

2022年10月02日 | 「本」のひきだし

ブクログより



みきさんの場合、食べ物というより飲み物、お酒ですね。

八海山で日本酒、八海山を飲むとか、プレミアムモルツを飲むために太郎平小屋に集合!だとか。
確かに山に行くと、小屋の晩御飯は何かな?とか下山したら何食べよう?とか、山にいる間は食べ物に関しては結構、制約というか我慢している部分があるので、食べることは楽しみではあります。

しかしアルコールはなぁ。
標高が高くなると、血中濃度の関係でよくまわるというし、大丈夫な人は大丈夫なんでしょうけど、ちょっと怖いです。
でも食事だけを楽しみに通う小屋とか、そういう目的で山に入るのもありだなぁ、とは思います。



あれを食べにこの山に行ってきました / 鈴木みき

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