夏山・なつやま・・・なんて心地いい響きなんでしょう。
その昔、まだ本格的に山なぞ行ってなかった頃でも、夏近くになると本屋さんに並ぶ「夏山ジョイ」とか「○○夏山特集」なんて雑誌を行きもしないのに買ってはながめていたものでした。
それがここ近年、その気になればその夏山に身を投じる事ができるという大変ありがたい状況になってきました。
今回はあこがれの大雪渓を歩く、白馬岳に行ってきました。
猿倉から登り、栂池に降りるというポピュラーなコースです。
猿倉の駐車場で車中泊をしましたが、夜半から雨の音・・・
台風11号はすぎたはずなのに、予報はまずまずのはずだったのに・・・
言っても仕方がないです。レインを着ての出発です。
林道をすぎたあたりで降りてくる人とすれ違います。撤退だそうです。そうかえらく早く出発するなぁ、と思っていたら日帰りする人がいるんですね。
出てきた~ ここはもう白馬尻? 白馬尻にはキヌガサソウがいっぱいあるから、とドルフィーさんから聞いていたのです。
青いニリンソウ?
サンカヨウも
意外に早く着きました。いよいよ雪渓。
相変わらず雨は降っています。視界は50mくらい。こんな雪渓で落石と聞いてもぴんと来ませんしどう気をつけたらいいのか・・・
黙々とひたすら上り詰めていきます。
確かに周りには怖いような大きな岩がごろごろしています。音もなく落ちてくると言うことです。
重いので、土踏まずにつける4本爪のアイゼンを持って行きましたが、それで十分でした。
大勢歩かれているので、踏み跡をたどって歩けば楽に歩けます。
しかし日帰りする人はここをまた下るんですね、ちょっとそれは勘弁願いたいです。
疲れを癒してくれる、シナノキンバイ。
ミヤマクワガタ
クルマユリにハクサンフウロ。
長い雪渓が終わり、来た道を見下ろす。すごい!!人の行列。
いや~雨の日の特権、雷鳥。つがいかな? すごく人慣れしてます。
いろんな花が出てきました。
テガタチドリ
イブキジャコウソウ
シロウマアサツキ
う~ん
ミヤマシオガマ
オタカラコウ
いずれも雪渓が終わって、葱平あたりです。花の名前は帰ってから図鑑を見ながらなので間違っているかも・・・
今回は花の先生が同行ではないのです。
葱平のちょっと広いところで食事にします。時計を見ると10時ですが何食?やっぱりお昼でしょうね。朝が早かったので。
ガスが切れて杓子岳が姿を現しました。険しそうな岩稜です。落石の岩はこの山から落ちてくると思われます。
これから歩く雪渓。休憩しているときにこんなところで場違いなチェンソーの音がしていると思ったら、雪を切り出して、道を作ってくださっていました。
青空が覗いてきました(^o^)
さて雪渓も終わり、辺り一面お花畑の中をどんどんと高度を上げていきます。
お花はきれいなのですが、キツイ登りです。これは酸素不足か。深呼吸、深呼吸。
わ~ ウルップソウ。本州ではここ白馬と八ケ岳しかないそうです。あまり群生はしていません。
ハクサンフウロ
タイツリオウギ?イワオウギ?
ツガザクラ
ミヤマオダマキ
う~ん、まだまだ続く・・・
村営小屋で休憩して、しばらく登るとやっと稜線に出ました。もう少しだ~~
またガスってきました。このあたり疲れがピーク。一歩踏み出すたびに心臓がドキドキ。
トキメいている訳ではなく、動悸です。
イワツメクサ? タカネツメクサ? 見分けられません。
タカネシオガマ、葉っぱが違うかな?
到着です!本日の最終場所。
雑誌や、テレビなどで幾度も目にしてきた白馬山荘。とうとう来た!!
外観は思ったよりこぢんまりしていますが、中はどのスペースもゆったりしていて広々しています。
畳の良い香りが印象的でした。
部屋に入って落ち着いたら、喫茶室でビールやケーキなどでプチ宴会。
時間はたっぷりあるので、本当は付近を散策したいところですが、天気は悪くなる一方です。
ちょっと頭痛がしてきたので、薬を飲んで部屋で仮眠、5時から夕食ですが頭痛はよくならず、気持ちも悪くなり、ハンバーグの夕食は食べられませんでした。
ドクターの卵さんたちが医局を開いているというので、血中濃度を測ってもらったり、持参した薬の飲み合わせについて聞きに行きました。
昨夜の睡眠時間とか、ザックの重さとか、1日の摂取した水分量だとか、細かい質問に答えている内に
いろいろ自分なりの反省点が見えてきて、それだけでもちょっと気持ちが軽くなったような気がしました。
むかつき止め、頭痛薬、筋弛緩剤を飲んで、19時に就寝。
体の回復と、お天気の好転を祈りながら・・・
平成27年7月19日(日)雨・曇り
猿倉登山口(6:00)~白馬尻小屋(7:15)~葱平(10:00)食事~白馬山荘(12:55)